よくNikkeiBPに目を通す。真面目なイメージの日経のサイトだが、こんなところにもトンデモさんは潜んでいる。
「現実主義に目覚めよ、日本!グローバルスタンダードの罠に陥るな!」
問題の根本を「感性」で考えるべき時代が来た(第20回) 日下公人
http://nikkeibp.jp/sj2005/column/p/20/
この最後が凄い。
自衛隊の隊長と僕の家で話をしたとき、こういっていた。「我々は訓練を受けて、日本人の命と財産を守るためには命を捨てて戦う。部下もそう思っている。だから北朝鮮へ行けといわれたら行きます。なぜ出動命令が下らないのか。北朝鮮へ行って日本人を助けるためなら、戦死者が出ても覚悟の上です。それなのに命令は、サマーワへ行って水道整備をやれというものだった」
大丈夫ですか?この人たちは。
なんか、言ってる事が凄すぎて現実とは思えない。寒気すらしてくる。
こちらから戦争仕掛ける気ですか?
というか、この部分には疑問がある。
常識的な自衛隊幹部なら、(仮に)本音でそう考えていたとしても、人前で口にはしないだろう。
こんな言葉が載ってしまうとすれば、こんな可能性が考えられる。
- この自衛隊の隊長(隊長ってどのクラスなのか)が軽率な人。
- この隊長は、日下氏が表に出すとは思ってなかった。あくまでもオフレコのつもり。
- この隊長の言葉は、実際のものではない。
どれにしたって真っ当じゃない。出稿の段階で誰も直す気は無かったのかよ。
日下氏のコラムはどれもこんな感じ。読むと頭痛のしてくる代物なんで編集者も気にしなかったんだろうか。まだまだ元気に筆が滑りまくっている様子だ。
それにしても「感性」で考えるべき、って。なんか理性や思考を停止しているようで、どうなの?
なんて考えていたら、宮台氏がこんな事を書いていた。
アンチ・リベラル的バックラッシュ現象の背景
http://www.miyadai.com/index.php?itemid=335
via:traviesoの走り書き
http://d.hatena.ne.jp/travieso/20060317
その他の文も興味深いので、traviesoさんへトラックバックさせて頂く。
ちなみに、日下氏は、あの長銀と関わっている。バブル期の負債で傾いて、税金投入のあげく外資に二束三文で買い叩かれた日本長期信用銀行。その丁度バブルの最中に長銀の幹部だった人だ。
日本を傾けた責任者の一人が、何を大言壮語しているのやら。
日下氏だけではなく、このsafety japan 2005には、大前研一氏とか古森義久とか、”大丈夫か?”というような人々が好き放題。
まだまだ、目が離せそうにない。