シートン俗物記

非才無能の俗物オッサンが適当なことを書きます

トンデモ脳の恐怖

トンデモ脳は至る所に潜んでいる。ほら、あなたの後ろにも。。。

スラッシュドットで見つけたネタ。
ペルチエ素子を応用した「電子冷暖房服」
http://slashdot.jp/articles/06/07/26/2233258.shtml

元はここ。
炎天下でも快適?ウェアラブル冷房服が日本の夏を変える
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Watcher/20060719/243743/

(前略)ウェアラブル冷房服は,肩から掛けるケープ(マント)の内側に,2種類の金属接合部に電流を流して冷熱をつくるペルチェ素子を取り付けて実現した(図 2)。今夏,冷房服を試着した高齢者や障害者の方々が銀座の歩行者天国に繰り出し,暑い中の外出を楽しもうという「ユニバーサルケープ・プロジェクト 2006」を8月1日にお台場で、8月6日に銀座で計画している。(後略)

ペルチェ素子とは、平たく言ってしまえば”電子(正孔)を媒体としたヒートポンプ”である。しかも、エコキュートなどよりだいぶ効率が悪い。つまり、裏面からの放熱を対処しなければ利用できないのだ。
(裏面で)発生する熱=(表面で)吸収する熱+電流損失熱
である。裏面に冷却フィンやファン、ヒートシンクなどを設けなければ、熱暴走してしまう。
ペルチェ素子は両面の温度差を生む素子なので、裏面が熱くなれば、表面の冷却に意味が無くなる。

自分も、大学時代にミスをした。ペルチェ素子にヒートシンクをしないで作動させてしまったのだ。触れないほどに加熱してしまった。

写真では、ヒートシンク等の熱の逃げ場がない。電池で動くそうだから、たいした冷却能は無いのかもしれない。もしかしたら、冷却用ファンやヒートシンクがあるのかもしれない。
しかし、あまり効果的な代物じゃない気がする。
東大の先生でも、専門外はダメなんだね。