シートン俗物記

非才無能の俗物オッサンが適当なことを書きます

磁石で冷蔵庫 星空で冷蔵庫

永久磁石の回転で冷やす冷凍システム、中電が開発

中部電力は11月7日、永久磁石を回転させることで冷却する「室温磁気冷凍システム」で世界最高性能を達成したと発表した。フロンや代替ガスを使わない上、効率が高く省電力化につながるのが特徴で、エアコンや冷蔵庫などへの早期実用化を目指す。

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0611/07/news126.html
(IT media News より引用)

これは、ちょっとビックリ。磁気による冷却というのは、極低温の世界ではお馴染みなのだが、室温近くで可能とは知らなかった。


参考 低温技術 超低温の世界
http://www.s.kanazawa-u.ac.jp/phys/physics_MC/ult_html/ULT.html


原理はおそらく同じで、磁場中とのエントロピーの差を利用するものだろう。おそらく(確信は無い)。
室温近くでの常磁性体のエントロピー差は冷却に利用できるほど差が出るとは思わなかった。効率はどんなもんなのだろう。


でも、自分としては、前項とも関連するが「星空が冷やす冷蔵庫」の方がいい。


非電化冷蔵庫 (非電化工房のサイトより)
http://www.hidenka.net/hidenkaseihin/frig/frig.htm


こちらも正直疑問には思っている。昔、夏場の冷房として夜の放射冷却が利用できないか考えたことがあったが、冷蔵庫が可能なレベルまで赤外放射可能とは考えられなかった。もちろん厳密な計算をしたわけではないけど。
大気も水蒸気(雲とか)も赤外放射し、同時に地表の赤外放射を防ぐ働きをしている。これが温室効果なわけだが、非電化冷蔵庫の赤外放射と大気の赤外放射の平衡点が下げられる温度になるはずで、果たして冷蔵庫レベルまで冷やせるのか、自分では判らなかった。
一度、製作して試してみたいと考えている。


非電化工房とその思想には共鳴するところ大なので、いずれ本の話と併せて書こうかと思う。