シートン俗物記

非才無能の俗物オッサンが適当なことを書きます

教育基本法改正と憲法改正


教育基本法改の後は、共謀罪か。改めて、暴走する安倍晋三らに恐怖する。
ナチスドイツが政権を取ったのは33年の事。ラインラント進駐、オーストリア併合、ズデーデン地方割譲、チェコスロバキア併合、ダンツィヒ回廊割譲要求で第二次大戦まで6年しかない。トンデモない時には、信じられない程のペースで物事は進むものだ。日本はそうならないと、どうして云えよう。


さて、教育基本法改正、憲法改正共におかしな論理展開がある。
教育基本法日本国憲法)は、時代に合わないから改正するのだという。
その一方で、教基法や憲法の改正案にも「伝統を尊重する」旨が盛り込まれている。


「伝統」とは、”時代に合わない”から伝統と呼ばれる。現時点での価値観に合致していれば、それは伝統とは意識されないのだ。


片や、”時代に合わない”として改正を要求し、片や”時代に合わない”ものに改正する、というのはおかしくないだろうか。
本来であれば、「時代に左右されない普遍的価値」が教基法にも憲法にも盛り込まれているのだから、改正する必要など無い。個々の細々した点は法律や政令、学習指導要領などで対応すれば良いはずだ。


それにしても、国旗国歌を強要しようとするのもどういうつもりなのか。国旗国歌も伝統などではない。もともと、国旗、国歌などというのは国民国家が生じてからのものだ。だから日本においては大日本帝国誕生時から大戦敗北までの4,50年程度のものである。それでさえも伝統と強弁するなら、日本国憲法発布時から現在までの期間、国旗国歌を強制することのない*1歴史も、充分に伝統である。


頑張っておられる保坂氏にTB。承認されるかは判らないが、敬意を表して。

*1:国旗国歌は制定されていなかったが