環境立国戦略
環境立国へ「SATOYAMAイニシアチブ」など8戦略
安倍首相が策定を指示していた政府の「環境立国戦略」について、中央環境審議会の特別部会で25日、提言の原案が示された。柱となる地球温暖化問題について、安倍首相が24日夜に示した温暖化対策の内容を盛り込んで仕上げ、近く閣議決定する。6月上中旬にドイツで開かれる主要国首脳会議(G8)などの場で政府の方針として提示していく考えだ。
原案は、「地球温暖化」「資源の浪費」「生態系」の三つの分野で、地球規模の環境問題が深刻化していると指摘。将来の世代に受け渡していける「持続可能な社会」に変えていく必要があるとした。
そのため、今後1、2年で重点的に着手すべき八つの戦略を挙げた。日本人が自然に手を加えて形作ってきた「里地里山」から着想した「SATOYAMAイニシアチブ」を提唱。自然と共生する伝統の知恵を再興して発展させる方法を世界に発信するとした。このほか、過去の公害の経験からアジアに環境技術で貢献することや、省エネ・環境技術による経済成長を目指すビジョンなどを示している。
(asahi.comより引用)
http://www.asahi.com/politics/update/0525/TKY200705250048.html
新聞だともう少し詳しく載っていて、CO2排出量を2050年には現在の半分に、だとかあったのだが、相変わらず懸念されるのが原子力への偏重。
原子力立国計画 原子力部会報告書(案) 骨子(PDFファイル)
http://www.meti.go.jp/committee/materials/downloadfiles/g60607f10j.pdf
もんじゅも稼働再開されそうな様子だし。
1995年12月のナトリウム漏れ事故後、運転停止中の日本原子力研究開発機構の高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)で、同機構は23日から、2次冷却系配管に冷却材のナトリウムを注入する方針を決めた。事故のあった配管にナトリウムが流れるのは約11年半ぶり。早ければ来年5月の原子炉再起動を目指しており、運転再開に向けた作業は最終段階に入る。
(YOMIURI ONLINEより引用)
http://osaka.yomiuri.co.jp/news/20070517p302.htm
もんじゅに注ぎ込んだ資金だけでも総額8739億。事故後の改造工事では179億、今後年間90億の維持費が見込まれているという。
この他にも再処理工場問題や、原発立地問題などでも予算が湯水のごとく注ぎ込まれている。
以前に述べたが、そんな資金があるなら、「自然エネルギー」に投資する方がよっぽどマシである。
原子力の不経済学
http://d.hatena.ne.jp/Dr-Seton/20070222/1172133672
こういう問題を抱えた「環境立国戦略」。まったく困ったものだ。
原子力(核融合も含む)の問題点についてのテキストは現在まとめているところなんだが、結構手間取る。出来れば早いところ載せたい。