シートン俗物記

非才無能の俗物オッサンが適当なことを書きます

古いネタ紹介

古いネタですが、このところ時間がないので載せます。

落書きはマナー違反
富士登山者に啓発へ
富士山頂の一部に石を人為的に並べた落書きが数多く確認された問題で、環境省沼津自然保護官事務所は七日までに、こうした法律に触れるような行為をしないよう、登山者への呼びかけを強める方針を決めた。登山口がある富士宮、御殿場、小山各市町や県などと連携しながら、登山者のマナー向上を目指す。
静岡新聞 2006.9.7 夕刊)

まず、石を並べると環境破壊、というのがさっぱり判らない。なにかに悪影響を及ぼすわけでは無いのだから。もちろん美意識の問題というのなら判る。美意識の点で云えば、山頂に石を並べて字や絵を描くのは自分の好みではない。ただ、美意識というと個人差があるために「環境破壊」と言い出したのだろう。簡単に云えば、「石を並べるのは(オレが)気に入らない」という程度に過ぎない。なぜ、こんな事を問題視するのか。おそらく世界遺産登録問題が絡んでいるのだろう。だが、石を並べるのが環境破壊と強弁するのなら、「ドーザー路」はどう考えているのだろう。ドーザー路は山頂測候所に資材を運ぶために造られた。測候所が無くなった今、ドーザー路を残す意味は無い。環境破壊という点なら、国立公園特別保護区内で5合目から山頂まで削って路を作る方がよっぽど問題なはずである。現在でも残っているのは、観光用資材を山小屋に運ぶのに便利だからだ。そればかりか、世界遺産に挙げようというのに、五合目まで自家用車を入れてしまう事は問題では無いのか*1?本来であれば、1合目以上は自家用車は進入禁止にすべきだ。
観光は(環境より)優先させるのに、個人の特に悪影響もない石並べを問題視するのは、ただイヤらしいだけだ。自治体はもちろんこういう事に唯々諾々と従うだろうが、メディアまでが検証も何もしないで掲載してしまうのだから困ってしまう。この「第二県民だより」は本当に困ったものだ。


追記:その後以下のような記事が載っていた。

沼津市の千本浜海岸に、海岸の石で描いた富士山の巨大な絵が出現した。縦約25メートル、横約42メートル。「観光資源にしたい」と、清水町の画家坂田泉さん(53)が、4ヶ月近くかけてほぼ完成させた。
長年、壁画を手がけてきた坂田さんは、海岸をキャンバスに見立てて6月から制作を始めた。素材は海岸から集めた白、赤茶、緑の3種類の石。炎天下、かごを担いで石を運んだ。「ヘトヘトになりました。」知り合いの日大三島高校の生徒や、沼津市内のソフトウェア会社の社員ら有志約200人も協力した。
使った石は約18万個。ひもで作った下絵に沿って石をモザイクのように並べ、赤富士のふもとに雲がたなびく雄大な姿を描いている。
坂田さんは「石絵の名所にするため、遊びに来た人に一つでも石を運んでもらい作品を完成させたい」と協力を呼びかけている。
朝日新聞 2006.10.3 朝刊 静岡県内面

沼津の海岸なら石の並び替えはいいのか?富士山頂の石の話は朝日新聞にもあったのだが。


追記:写真は富士吉原近くの富士塚

*1:8月の僅かな期間だけ自家用車利用は禁止になる