シートン俗物記

非才無能の俗物オッサンが適当なことを書きます

パイレーツ・オブ・カリビアン ワールド・エンド

人気シリーズの第三弾。前作で死んだジャック・スパロウは?ウィルとエリザベスの恋の行方は?“さまよえるオランダ人”ディーヴィー・ジョーンズは?海賊と東インド会社の対決は?全ての謎が今明かされる。

なんて、映画のアオリみたいにはじめてみました。三時間近い長尺だが、話は全然盛り込めていない。消化不良気味。
第一作の時、見る前に「ディズニーが製作で、パイレーツ・オブ・カリビアンって、“カリブの海賊じゃん”。プロデューサーがブラッカイマーだし、そんなの子供だましだよ」などとバカにしていたら、友人たちに面白かったといわれた。DVDになって見たら、確かに面白かったのだが、その魅力の8割、いや9割までがジョニー・デップ演じるジャック・スパロウのキャラクターによる。このへんは、みな納得だろう。


で、第3作目では、この作品でスターダムにのし上がったオーランド・ブルームキーラ・ナイトレイ。第一作に続いて登場、海賊バルボッサのジェフリー・ラッシュチョウ・ユンファに御大キース・リチャーズ。個性がぶつかり合って、全然的が絞られてこないし、それぞれがつぶし合ってイマイチ。せっかくチョウ・ユンファが登場するのに「両手バンバカ撃ち」が登場しないのはつまらないよ。ジャックのキャラクターも沈みがちだ。


もともとストーリーは単純なのに、設定や筋書きは複雑、なのに説明が不親切だから、話を追うのはあきらめて単純にチャンバラを楽しむだけ。それにしても、あの結末は無かったんじゃないの?結局ご都合主義なんだから、ウィルを“さまよえるオランダ人”にすることはなかったはずで、てっきりウィルの父親、シューストラップ・ターナーが後継者になるのだと思ってたよ。その方が収まりが良かったと思うんだが。


ぐずぐずの話の中で印象的だったのが、キース・リチャーズの凄みと、「難破船の入り江」。特に建築が大好きな自分としては、難破船の入り江は面白い建物だった。そのうちに、ディズニー・シーに登場するんだろうな。
あと、「世界の果て」でジャックが多数現れるシーン。あれは印象的だったけど、「ジョン・マルコビッチの穴」にインスパイヤされたものだろうか。どうだろう。


それから、サブタイトルの「ワールドエンド」。原題は「at world's end」(世界の果てで)。こういう映画のタイトルは、巧く訳されたものが好きなんだが*1、訳さないものも増えている。それはまだ許せるが、翻訳しないのかと思うと、日本側でつけたヘンな原語風タイトルもある*2。そういうのはやめにして欲しいね。

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*1:昔の映画はそういうのが多かった。有名なのだと「真昼の決闘」原題:High noon、とか

*2:B級ホラーでカーペンターの「パラダイム」というのがある。原題はprince of darkness。 何故、パラダイムというタイトルにしたのかわからない