シートン俗物記

非才無能の俗物オッサンが適当なことを書きます

「ふしぎの国」の異邦人

振り上げた拳の下ろしどころが判らなくて、ウダウダやってる伊勢平次郎氏たち。久々に取り上げてみようかと思う。ブログネタに詰まっているからだ、というのはナイショだ。
まず、こちら

「人間、どの国に生まれようと、その国民の責務とは母国を守り、母国を引き上げることなのだ」  伊勢平次郎

伊勢氏の座右の銘らしい。ブログ毎に載っている。しかし、断言してるけど責務、って決められてもなぁ。しかも、その言葉と裏腹に“母国を危機に晒し、母国を引きずり下ろし”ているのが“隼”連中なんだよね。


それにしても、当初叫んでいた「訴えるぞ!」はダメだったらしい。

1) 米国議会決議を覆すことは不可能。
2) 議員を名誉毀損では訴えられない。
3) 慰安婦・徐玉子の偽証を訴えるためには調査が必要。
4) ホンダが慰安婦を政治利用したことは明確だが違法ではない。
(略)
(隼速報 11/16付け ワシントンDC会議より引用)

http://falcons.blog95.fc2.com/blog-entry-51.html


弁護士らに相談してようやく諦めた感じ。それでも証人や支持団体を訴える気満々らしい。いけ!がんばれ!面白いから*1
しかも、弁護士連中にアホな話を吹き込んでいるようだ。

1) 伊勢が「吉見教授・朝日新聞の左翼思想と、河野談話の経緯」を説明した。すると、お二人「ははん」と一瞬に事件の性質を理解した。

そのとおり!だが、多分、伊勢氏と違う意味で理解したと思うよ。なぜなら、この手のセリフは「ホロコースト否定論」でも登場しているから。

2) E・Kさんが「なぜ、日本は議会で反論しなかったの?」
3) 伊勢「HORGAN & HARTSON 法律事務所は、多分、加藤良三駐米大使に無視を勧めた。非拘束だからとね。だが、日本国民の負の反応を予見しなかった。国民は決議に怒った。安倍首相の辞任の一端になった」

ウソ云ってはいけないねぇ。
1.「加藤良三駐米大使に無視を勧めた」、どころか大使は広報会社を雇い入れてロビー活動を行っていたわけだが。
2.「だが、日本国民の負の反応を予見しなかった。国民は決議に怒った。」 って誰のこと?そんなリアクション、一部の弱小極右くらいしか反応していなかったと思うが。
3.「安倍首相の辞任の一端になった」 安倍晋三までダシに使いますか。そんな理由、まったく述べた人はいなかったと思うが。

4) A・Hさん「なるほどね、それで、インド洋の艦船給油が停まった?」
5) 伊勢「給油だけではない。米軍基地への思いやり予算も停まる。北朝鮮へのテロ国家指定解除がうわさされるからだ。さらに、悪いことには、シーファー大使・ゲイツ長官が日本を脅したことだ」

なんか、凄いな。デマの塊。民主党によって給油活動は止まったが、決議とは無縁だろ?慰安婦決議に反発している自民党が給油再開にも思いやり予算にも熱心だろうに。

9) A・Hさん「大学は国・州・市・財団・個人の献金で賄っている。大学長に警告を郵送することは効果がある。慰安婦決議をよく説明し、人種間闘争・人種偏見の集会に教育の場所を貸さないように」要請すると良い。

この部分は、

「全米の大学の学長(DEAN)に「警告書」を郵送する。「日本人憎悪集会を許可せぬように」が主旨だ。州立大学などは、州政府・連邦政府・財団の援助を得ているために、キャンパスの使用方法などに条例・規制がある。当然、「人種偏見に繋がる運動」はご法度なのだ。 」

に関連しているんだろうけど、慰安婦決議も慰安婦問題も人種偏見や日本人憎悪とも関係が無い。旧日本政府や軍の行為を非難するのがなんで人種偏見なんだ。ナチスホロコースト批判はドイツ人に対する人種偏見か?つまり、各大学がこの警告書をまともに取る可能性は皆無、だ。なぜなら、大学っていろんな苦情やら要求が舞い込むから。まともな話ならともかく、こんなアホな内容受け取る可能性は無いだろう。

NARIYUKIさんが、オオニシ・ノリミツの記事に抗議した。記事は反日が目的であると。

これも同じ。大西記者の記事は反日、とは呼べないだろう。なぜなら、彼の記事は「日本政府の公式な態度」にのっとって書かれているから。むしろ、伊勢平次郎たちこそが「反日」と呼べるわけだ。べつにそうは思わないけど。


で、あれこれ蠢動しているようだが、相手にさえされていないようだ。
当たり前だよね。英語ブログ、なんてのもfc2ブログだよ。普通、アメリカで書くならMySpaceあたりだろ。本気で宣伝したけりゃ。単なる自慰行為だよな。
コメント欄にもオモロイのが

隼ですが、本年7月には、一日、1万8千〜1万3千が、1ヶ月以上続きました。現在は、一日3000で安定です。それで、隼3千騎と言っています。信長青年のときのサイズです。それで、「乾坤一滴」が座右の銘です。

http://falcons.blog95.fc2.com/blog-entry-52.html#comment


いや、自分を含めて結構おバカぶりを見に来ている人は多いと思うんだが。まさか、アクセス数=仲間、って考えか?実に無敵だ。

ブログを始めたのは、6月ですが、当初から、平沼赳夫さん、西村幸祐さん、池田信夫さん、佐藤優さん、三井田孝欧さんの、日本紳士からエールを頂いてきました。9月には、新橋で西村さんと蕎麦を食べました。


佐藤優、好きではないけど、それなりに評価していたんだが、これじゃダメだな。
で、酷いのが池田信夫氏。
再三に渡って伊勢氏は「池田さんに副議長をお願いしたい。残り5人の侍を選考します。」とかエールを送っていたんだが、池田氏、知らんぷり。
でも、いきなり

「正義の国」の日本人
(略)
数少ないまともな日系人である伊勢平次郎氏もいうように、アメリカ人は日本の歴史なんかそもそも知らないのだから。日本の外交にもっとも大きく欠落しているのは――日本軍以来の伝統だが――こうしたインテリジェンスである。

http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/6e541ae61545f520db03d8f469399051


とか持ち上げてみせる。伊勢氏、大喜び。
だったら、役員に加わってやれよ。訴訟にでも何でも首突っ込めって。ハッタリかましても勝てないのは承知してるんだろ。
実際、池田氏やら伊勢氏あたりで出てくる証拠とやらは、「The facts」と変わりがない。
ということは、幾らやっても通じやしない、ということだ。連中は未だに勘違いしているのだ。
彼等が真実だ、無実の証だ、と思っているものひっくるめて批判されているのである。もちろん、日本政府も日本の司法も判っている。だからこそ、「河野談話」を受け入れ、継承を誓うのであり、司法も事実認定を行ったのである。


池田信夫のひどさは環境問題については今までも語ってきたが、大江健三郎の裁判に関しても酷いらしい。自分はどちらも読んでいないが。


曽野綾子の「誤読」から始まった。(文藝評論家山崎行太郎の『毒蛇山荘ぶらぶら日記』)

http://www4.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=412147&log=20071119


しかも、SAPIO曾野綾子と対談、って、これで池田信夫の入るカテゴリーが決まってしまったわけだ。
もう、真っ当なメディアでは相手にされなくなるだろう。あとは「WiLL」とか「正論」あたりか。人生の終着点といえるかも。


いつまでも事実を伝えれば事態が変わる、と信じている隼たち、実に哀れだ。
彼等は「ふしぎの国」の異邦人なのだろう。

*1:訴えられる方はたまったモンじゃないだろうが、バカ連中のトドメになりそうだから