シートン俗物記

非才無能の俗物オッサンが適当なことを書きます

週末ポタリングガイド 後半戦


食事の後、再び掛川の街を抜ける。ここで二つの選択肢。一つは国1沿いに走って戻るルート。もう一つは菊川に再び出たら、菊川を下って旧国150号(県道239号)へ出て相良まで走り、旧駿遠線跡を走るというもの。時間的には国1の方が早い。ただ、菊川を下るルートへ廻る時間は充分にある。あとはお天気次第。天気は持ちそう、との情報を得て菊川を下ることにする。菊川市から川沿い、というか、県道沿いはまさに「ファスト風土」。パチンコ屋とDIYと大型家電店にファミレス。川沿い以外は全然楽しくない。川の堤防道だけは、そんな景色から離れているのだ。静岡では有数の開けた平野を望みながら駆け下る。飛ばす気は無かったが、あっという間に合流点の国安橋へ。進路を左に取り、東走する。県道沿いなんてのは、あまり楽しい道ではない。それでも、車の台数が少ないのが幸いして順調に距離を稼ぐ。こんなド田舎道なのに、まだ拡張しようとしているのか。本当に道路フェチなんだなぁ。道脇の店はどれも「貸店舗」とか「テナント募集」なんて書かれているのに。所々に新築の「レオパレス21」などの安アパートが建ってたりして、そこではポルトガル語の会話をしてる連中が結構いる。つまり、ブラジル人労働者だ。田舎に住み、車で工場に勤務する彼らの生活は大丈夫だろうか。彼らと日本人は、同じ国に住みながら、透明な壁で隔てられたような存在だ。彼らを地域コミュニティーの一員として認めるところはまだまだ少ない。御前崎市(旧浜岡町)の浜岡原子力発電所にも相当数働いているようだ。


相良の地頭方まで出ると、自転車道に整備された駿遠線跡を走る。ここからはペースが掴みやすい。車も信号も無いからだ。一度、相良の街手前で旧道に出る。そこに面白い屋敷がある。川に面した屋敷の石垣に船着き場があるのだ。見づらいけど写真の通り。

古い時代は艀を使って海運とやり取りしていたらしい。相良を抜け、榛原へ入ると、ここも区画整理かよ!こんなところ弄くったって人は増えやしないよ。街を広げれば広げるほど苦境になるって。道に面した店はバンバン潰れてるじゃん。この先、吉田町も大井川町区画整理と道の新設、拡幅の真っ最中。お前ら、それが完成する頃には走る車も住民もいなくなるぜ。
走りながら虚しい気分に襲われたポタリングであった。

総距離:118km