シートン俗物記

非才無能の俗物オッサンが適当なことを書きます

旅をするとは歩くこと その3

このエントリーは


旅をするとは歩くこと その2

http://d.hatena.ne.jp/Dr-Seton/20090507/1241700506

の続きです。


朝起きると同行者がテレビを付けていました。えらくグッスリ眠っていたようです。結構、酔いどれ状態だったにも関わらず、宿酔いはまったくありません。酔い覚めの良い酒だね、チャミスルは。
気づいたらNHKニュースが掛かっているではありませんか。その後、「つばさ」まで見れてしまいます。普段、見ていないけど。韓国のチャンネルに合わせると、朝のワイドショー?というんでしょうか。作りは日本のワイドショーそっくり。何言ってるか判らないし、字も読めないけど、何を伝えようとしているかは伝わってきます。しかし、レポーターはエライ美人やわ。


あ、そうそう、日本のメディア、特に最近はNHKが取り上げたがる「金さん一家」の話などみじんも出てきません。隣の、国境を隔てて戦争中の国が騒がない事を騒ぎたがる日本のマスゴミぶりには呆れますな。でも、チョナンカンの裸騒ぎはやってました。こちらでも人気があるんで取り上げられているみたいです。ただ、酒に強い韓国人にとって、草なぎ君がキレた理由はよく判らないようです。


さて、起き出して町中に足を伸ばします。渋滞は相変わらず凄いのですが、店などはさっぱり開いている様子がない。全体に韓国の店は開くのが遅くて夜遅くまでやっている、とAさんが言っていたのを思い出します。


しばらく歩くと巨大なショッピングセンターが現れます。ソウルは下町っぽいところがたくさんあるのですが、日本と同じく、再開発によってバンバン潰されています。大概は駐車場になり、そのうちに再開発のでかいビルになるのも同じです。


もったいないですな。ショッピングセンターの周辺も再開発の真っ最中ですが、潰されずに残っている町並みは小さな路地と店が集まり、とても楽しいです。街区の外へ出ると若い人がウジャウジャ。どうやら学校が近くにあるようです。その人の流れの先には感じの良さそうな店が集まっていました。どこも安い!大体、5000〜9000ウォン。こういうメシが食べたかったんだよ(なぜか写真が消えてしまって残念)。


しばらく町中を歩いていて気づいたことがあります。犬と猫の姿が見えない…。特に猫。ようやく見つけた猫は、こちらをギョッとした顔をして見つめるとサッサと逃げ出しました。結構、離れていたのに。一通り廻ってみてから件のショッピングセンターへ向かいます。


レジがドーンと数十も並ぶ巨大なショッピングセンター。まだ、開店していませんでしたが、入り口で試食をやってます。焼きたてのパンです。ちょいと、ひとつまみ。ウマイ。その横ではヤクルトに似た乳酸菌飲料。開店すると中に入ります。服とかオモチャとかは買っても仕方ないですしねぇ。スポーツ用品は日本より割安ですけど、そんな嵩張るものを持って帰る気にもなりません。
本は…、読めない…。
階下へ降りると食料品コーナー。やはり、これは楽しいですね。気づいたのがイチゴがたくさん扱われていること。下町の商店でもイチゴがたくさん売ってました。そして、海苔!一つのコーナー選挙ですよ。ビバ、海苔。海苔王国。
海苔をしげしげ見ていたら、店員のオバサンが、あちらがいいよ、と案内してくれます。袋売りで7000ウォンほど。くそ、ジャパネット高田に吹っ掛けられた。判ってはいたけど。幾つか海苔を追加で買うと(悔しいから)、目の前に酒のコーナーがあります。


チャミスルあるかな、と思うと、ありました。エライ安いではないの。
200ml入りのパックが100ウォン。あんだよ、日本の清涼飲料水より安いぜ。振り返るとビールも売ってます。一番多い銘柄は「CASS」というブランド。ビックリしたのが、「ピッチャー」と書かれたサイズのビン。1.6リットルなり。それが6本セットで40000ウォン。
酒税の問題なのだろうけど、日本じゃ飲んべえはボラれているなぁ、とつくづく思います。自分で作っても罰せられるくらいだし。こんなに酒に課税する国家なんて日本くらいじゃないの?
そして、マッコリ!こちらじゃ、ペットで売ってるんですよ。まだ、味はわからず。袋ラーメンを買ったりと、ショッピングって楽しいのね。


ホテルへ一旦戻って買い物を置くと、昼飯を探しに出ます。ホテル裏手に廻ると、教会らしい建物が。

そのそばにはなぜか韓国のラブホ。ハングルは読めませんが、何て書いてあるのかは何となしに判ります。42インチPDP設置、でしょうね。

珍しい一軒家の塀には瓶が置かれていました。何を入れてあるんだろ。

入ったのは下町の食堂。壁のメニュー、もちろん読めない、を指して、「ジュセヨ。」というと、仏頂面のオバサンが持ってきてくれます。

右からオデン(これはそう発音します)、トッポギ(トウガラシ煮の甘い餅)、マンジュー(マンドゥとありますが、聞いた限りはマンジューと発音します)。オデンとマンジューは美味しいです。ただ、トッポギは美味しいですが、とにかく胃に来ます。それにしても、皿に袋被せて使う、ってのは頭良いというか、面倒くさがりか。こうした韓国人の意識は、ちょっと問題がありますね。後述します。


さて、下町散策の後はどこへ向かおうか、ということで、世界遺産チャンドックン(昌徳宮)」へ行ってみることにします。同行者は「チャングム」を見て、一度「チャンドックン」へ行ってみたかった、とのこと。地下鉄移動ですぐです。しかし、何か雰囲気が違います。世界遺産っぽい雰囲気が周辺にありません。どちらかといえば、上野のアメ横近くのような雰囲気です。

しかし、長大な塀に囲まれた敷地に入ると雰囲気が変わります。なるほど、日本の伝統建築とも、中国とも違うなぁ。
こんな建物もありますけど

楽しかったのは、ここ。

どっかで見たことありませんか?どう見ても、天下一武道会の会場ですよ。
で、その外でオバチャン達が雑草抜いてます。

ちなみに、韓国の土はひどくやせてます。草は豊富じゃないですし、生えているのも赤松が多い。山も豊かじゃないですね。たぶん、長年の開発によるものでしょう。
で、気づいたら、ここはチャンドックンではありませんでした。その南にあるチョンミョ(宗廟)でした。広大なチョンミョとチャンドックンの間には橋が架かっています。なんか、金沢兼六園を思い出しますね。
あまり人見知りしない鳥もいました。これは何だろう?カササギかな?

さて、チョンミョを出ると周辺ではパラソルと簡易テーブルを拡げて露店が商売しています。いい匂いがします。じゃ、ここでいっぱいやるか、という事にして、近くの客の食べていたチゲを指さして頼みます。で、実に辛そうな色をしていたのでマッコリを頼みます。さっき売っていたマッコリですよ。これがですね、実に辛いものに合うんですよ。

やたら辛くて美味い鍋をつつき、立ち上る湯気にむせ、ハフハフと具を飲み込みます。で、痛いくらいに辛いのをマッコリをコピリコピリとやると、これが実にいい。ちょうど辛いのを流し去ってくれるんですね。鍋は進む、マッコリも進む。近くじゃオッチャン達が我々以上に盛り上がってます。

言っときますが世界遺産のすぐ外側ですよ?しかも、午後3時。大阪のじゃんじゃん横丁じゃ無いんです。おおらかと言おうか、大雑把と言おうか、いいところですよね、韓国。
マッコリを二本追加頼んで、ベロベロに酔ったところで店を離れます。
「たしか、チョンゲチョン(清渓川)ってのが近くにありましたよね。あれ、行ってみましょうよ。」
さらにつづく

宮廷女官チャングムの誓い DVD-BOX I

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