シートン俗物記

非才無能の俗物オッサンが適当なことを書きます

旅をするとは歩くこと その5(最終話)

このエントリーは


旅をするとは歩くこと その4

http://d.hatena.ne.jp/Dr-Seton/20090515/1242394210

の続きです。


いよいよ、三日目、最終日です。この日の午後にはソウルを発たなければなりません。ですから、本当は早々と観光したいところですが、なにせ韓国の朝は遅い。どこか行ったって見て回れるところは開いていません。観光施設なら開いてるかも知れませんが、そこを廻るだけの時間は取れないですし。
というわけで、本日も市内をぶらつきます。まずは、朝飯として、昨夜開いていなかったお店へ。学生さんが行くお店なら、朝もやっているだろう、との読みです。
途中、あちこちの店の看板に目が留まります。

これってどういうお店なんでしょうかね。絵や英語から察するに、一人でも大丈夫ですよ、というお店なんでしょうか。
近くにはセブンイレブンもありました。なのに、店舗の一角ではテイクアウトのお店が併設されてます。

さて、昨夜の店は。…。やってました。
客はいなくて、オッチャンが新聞を読んでいます。開いているのか、やる気がないのか、その両方なのか。店内に入ってもオッチャン身じろぎもしません。こちらをジロッと睨み付けるだけです。懸命に話しかけると、のっそりこちらへ歩いてきました。ゴニョゴニョ云ってますが、どうやら「何頼む?」と言ってるみたい。
オッチャンを表まで連れて行って、写真が載ってる看板を、アレ、と指さします。
オッチャンが引っ込もうとするところをさらに、「チャミスル、ジュセヨ。」と頼みます。
言っておけば、朝の10時です。アル中状態は確実に進んでいます。
先に来たグラスに冷え冷えのチャミスルを注いで、料理が出来るのを待ちます。
それほど待たずに出てきました。

簡単なビビンバですかね?目玉焼き付き。小さなチゲはみそ味でした。もちろん、キムチにマカロニサラダ。なぜか、タクアンが付いてきました。これはあまり美味しくなかった。
食べてるとオッチャンが何か話しかけます。どうやら、キムチやマカロニサラダのお代わりはいるか、と聞いているらしい。無愛想に見えるが意外に親切だ。これで4000ウォン。さすが学生の店。リーズナブルですな。


店を出ると、次はどこへ行こうか、と言う話に。定番のミョンドンにでも行くか、と纏まり、地下鉄駅へ向かいます。ところが、改札の近くに券売機がない。あるのは、チャージ用の機械です。あたりを探しても券売機は無い。困ったな、と近くにたむろってた中高生っぽい集まりに声を掛けます。一応、彼らは英語が話せたので、券売機はどこか、と尋ねたのですが、チャージ機へ案内されます。これで買えるはずだ、と言うのですが、券売はどうやってもしてくれません。そのうち、彼らの仲間までがわいわいと集まってきました。ありゃ。

そのうち、一人の女の子が日本語で話しかけてきます。
「日本語喋れるの?」
「おばあさんが日本に住んでいるので。私、券買ってきましょうか?」
「え?」
女の子、いきなりダッシュで走っていきます。どうしたものかなぁ。
彼女が戻ってくる間、高校生達と話します。彼らはミュージックスクールの生徒で、ギター専攻とのこと。今日は早くに授業が終わったので地下鉄駅で話していたそうです。なんか知らないけど、生徒さん達、ぞろぞろ集まってきたので、写真を撮らせてもらいました。地下鉄駅で、フラッシュ使わずに撮ったので、ボケてます。


チケットを買ってきてくれた女の子も戻ってきたので、彼女に礼とお金を渡し、写真も撮らせてもらいます。息を弾ませて買ってきてくれた彼女に感謝!

でも、このチケット、改札機で拒否されました。え?後ろを見ると彼女たち、こちらを見ていません。急いでその場を離れます。使えない、と知られるのはマズいよね、という事で、別の改札を散々探してチケットを試してみます。入れました。どうやら、各改札近くのチケットで無いと、拒絶されるらしい。ここまで走ってきてくれたのか。重ねて彼女に感謝。


ミョンドンに着くと、今までになく人の往来が多い。さすがにソウル最大の繁華街。昼のメインストリートは、一昨日とはだいぶ違います。


と、こんな横断幕が。手渡しされたガイドブックは日本語のガイドブック。本格的に日本人観光に力を入れています。こんな露店も出ていました。

カルメ焼きです。ただし、膨らみ具合は少ない。あまり上手じゃないんですね。美味しくないです。たっぷり重曹を入れる割に膨らませることが出来ないんでしょう。あちこちぶらついたところで、タイムアウト。ホテルへ戻るとタクシーが待っていました。ホテルの従業員に礼を言ってお別れです。車に乗り込むと、他のホテルの客も拾っていく、との事。通っていく道沿いの景色は、さらに面白そうでしたが、もう寄っていく余裕はありません。渋滞が激しいために時間が掛かります。どうやら、あちこち見て回った地域は歩いても行き来できそうです。次に来た時は、歩いて移動するとしましょう。ちなみに、韓国では自転車は日本以上に扱いが良いとは云えません。ソウルはコンパクトに纏まっているのだから、自動車交通を発達させるより公共交通や自転車に注目した方がいいと思うのですけどね。インチョンに着くのに結局2時間以上掛かりました。空港内ではブランド物の買い物や受け取りが盛んです。余ったウォンを使わせようという商売も活発です。ただ、残額は10000ウォン程度ですから、1000円にもなりません。コーヒー飲んでお終いでした。

これで韓国旅行の話はおしまいです。
見ていないところ、食べてないもの、話していない人々だらけ、また、行きたいですね。