シートン俗物記

非才無能の俗物オッサンが適当なことを書きます

「財源は?」とか云うヤツはバカ


財源、無責任であいまい=民主マニフェスト麻生首相
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090727-00000128-jij-pol

麻生太郎首相は27日夜、民主党マニフェスト政権公約)に盛り込まれた子ども手当の支給や公立高校の無償化などについて「財源(の裏付け)が無責任で、極めてあいまいだ」と批判した。


YouTube - 【自民党ネットCM】プロポーズ篇
http://www.youtube.com/watch?v=kZpSfahQ--0


やっぱ、ダメだ。麻生タン。バカすぎる。
これなら、まだ鳩山の方がマシ(ドングリのなんとかだが)というもの。


首相、団体回りで組織固め=鳩山氏、全国行脚を開始−好対照の両党首
http://www.jiji.com/jc/zc?k=200907/2009072300862

民主党の財源対策への与党の批判には「財源は必ず見いだすことができる。ひぼう中傷、間違った批判だ」と反論し、「優先順位の高い政策を早く実現することができる、と鳩山が約束する」と誓った。


財源として足りるのかどうか、は判らない。
が、だ。
そもそもプロポーズの場に例えて話をしたいのなら、家計の問題として見てみようか?
家のあちこちをやたら改装したがる麻生父ちゃん。人も通らない廊下を造ってみたり、拡げたり、伸ばしたり。風呂を豪勢にしてみたり、寝室をバカスカ造ってみたり。
で、借金まみれ。妻と子供が、「ねぇ、学費は? 生活費は?」と聞くと。
「学費が欲しいだと?財源は?小遣い我慢するのか?そんな無責任な事を言うんじゃない!」
みたいな状況なんだぜ?今の日本は。


普通はまず、家族の生活に関わる部分に金を回し、家の増改築だとかはその余りから捻出するだろうが。おかしいのは、自民党の財政感覚の方なんだよ。
「財源は?」なんて、どの口が云うんだ。バカたれが。
無駄公共事業を止めるだけで財源のかなりの部分が確保出来る。


例えばだ、我が静岡県には世界に冠たる無駄空港「富士山静岡空港」がある。総工費1900億。といっているが、実際には他にも周辺自治体にバラ播いた金などあるから、軽く2000億は超してる。開港時から赤字決定。茶の名産地ゆえに霧が多発。ダイバートも多発。初っ端から「使えない空港」として定着し掛けているので、県当局が力を入れて(つまり、さらに税金を投じて)宣伝に努めている。
かつて、元凶である石川前知事(もちろん、自民党支持)は、「工費の半分は国が持つから大丈夫」と公言したことがある。こうした態度が国も地方も財政規律のモラルハザードを生んだわけだ。
静岡にはそれだけじゃなく、日本に冠たる無駄“多目的*1ダム”「太田川ダム」がある。これの総事業費は300億超なり。


グループ太田川水未来
http://www.geocities.jp/ootagawa_mizumirai/


太田川ダム研究会
http://www.geocities.co.jp/NatureLand/2063/


何せ、浜松周辺に水を供給するために計画されたものなのだが、現在の水需要の関係で不要なものになってしまった*2。単に水を溜めておくしか用がない。しかも、治水においても太田川の上流の支流に造ったので、何一つ治水に役立たない。もちろん、御用学者を使って需要も治水効果も打ち出してはいるわけだが。
太田川ダム」でググってみればわかるように、このダムも批判を警戒して宣伝に躍起になっている。それ自体も税の投入によって支えられる。


これがムダ事業の問題点だ。ムダをムダでない、と言い繕うために、さらに一層支出、出血を増やしてしまう。
保守の土建王国静岡はそんな公共事業だらけだ。静岡県内しかショートカット出来ない「第二東名」(とアクセス道路群)。造っては壊しの第一級河川の堤防。砂防ダム、林道、農道、土地改良事業土地区画整理事業、(自分の場合、「郊外化事業」ももちろんムダと考える)etc。
一般会計における土木費と特別会計を見てみると、空恐ろしくなるような額が「ムダ事業」に使われている勘定になる。
これらが、全国的にも行われてきた事を考えれば、“ムダに”使われてきた予算の額は、天文学的値にのぼるんではないか。


というか、自民党というのは、これらの利権を捌く事が存在理由だったのであり、いわば国の財政を傾ける寄生虫のようなものだ。


であれば、予算における「優先順位付け」を行い、医療・福祉・教育などへ最初適切に配分を行うのが“普通の”国家における予算編成、というものだろう。
自民党がそれとは異なり、いつまで経っても「ムダ事業」を行い続け、最優先にそれらに予算配分を行ってきた事を考えれば、連中が民主党の予算案に対して「財源は?」などと云うのは、ふざけているとしか言い様がない。


公共土木事業は全面的にゼロベースとする。で、新たな国なり地方のグランドデザインを描き、医療・福祉・教育など一般住民に欠かせない部分を先に割り振り、財政を傾けないレベルでついでに土木事業を行う。
それでいいんじゃないの?それが、普通の家庭の、国家の予算というものだろ。その上で、どうしても財政的に厳しい、というなら増税でもすればいい。違うかい?

*1:行政の造るハコモノで「多目的」と付いたら、必要は無いがとにかくつくる、の意と考えていい

*2:水需要にも治水にも役立たない例としては、八つ場ダムや徳山ダムなどもそうだろう