シートン俗物記

非才無能の俗物オッサンが適当なことを書きます

残業代ゼロは問題ない

再び安倍政権下で「裁量労働制」が俎上に載せられているようですね。だいぶ不安視する方々も多いようですが。


「残業代ゼロ」一般社員も 産業競争力会議が提言へ
http://www.asahi.com/articles/ASG4P5142G4PULFA00Y.html


でも、この産業競争力会議の提言に従えば、全然問題ありません。なにせ、本人の同意や、労働組合の承認なしには行われない(ことになっている)わけですから。


本人が同意して、しかも、嫌なら辞めれば良いわけです。辞める自由があるのですからね。銃剣を突きつけて脅したり、鎖で拘束したり、トラックに載せたりするわけではないのです。
「強制連行した」という本人の証言以外の証拠が無い限り、全然問題ありません。生活のため、とか、断れなかった、というのは、個人の問題です。


それに、この提言は、「長時間労働を見直し、多様な働き方ができる制度」「少子化で生産年齢人口が減る中で、労働市場を活性化し、経済成長を促す」「持続的に成長するため、すべての国民が能力を最大限発揮できるよう、柔軟な働き方を実現していきたい」


長時間労働見直し指示…諮問会議で首相
http://www.yomiuri.co.jp/job/news/20140423-OYT8T50021.html


というのが目的だそうですから、長時間労働を強いられて残業代ゼロ、になったとしても、それは企業のせいであって、政府の責任はありません。
労働基準監督署も是正勧告を行っています。ですから、政府が長時間労働させて残業代を浮かそうとしている企業の肩を持っている、というのは邪推にすぎません。


(参考)最近の是正勧告急増の背景
http://www.fujisawa-office.com/zesei1.html


また、労働組合の同意が必要、とあります。労働組合が存在するのはもはや大企業くらいのものです。中小企業の組合結成率はきわめて低く、中小企業労働者の中で組合員は1%程度です。


<基調報告>わが国の労使関係の過去・現在・未来
http://www.jil.go.jp/event/ro_forum/20120124/houkoku/01_hamaguchi.htm


大企業の社員は高給取りで、有給休暇も取れますし、待遇は恵まれています。例え長時間労働を強いられるようになるとしても、やむをえないことです。必要悪です。日本の経済を守るためには仕方がありません。他国だって、長時間労働はあります。まず、そちらの批判をするべきです。

結果として過労死したならば、靖国神社に英霊として祀り上げてくれます。きっと。
そして、先導役となった方々が「我が国のために死んでくれた。日本の経済は英霊たちの犠牲のおかげ。」とでも言ってくれるでしょう。
ですから、「靖国で会おう」を合言葉にビジネスサムライとなって自己犠牲も厭わない働きぶりを見せればいいのです。では。


参考:従軍慰安婦問題から読み解く「ブラック国家 日本」
http://d.hatena.ne.jp/Dr-Seton/20121218/1355834693

神国日本のトンデモ決戦生活 (ちくま文庫)

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昔ガヨカッタハズガナイ: ボクラ少国民のトラウマ (山中恒少国民文庫)

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