シートン俗物記

非才無能の俗物オッサンが適当なことを書きます

[トンデモ]櫻井よしこ氏は自分のシンパさえバカだと見ているらしい

最近、いろいろと従軍慰安婦問題で厄介な状況になっているのですが、なかなか時間が割けない。
大半の問題点は、いろんな人々が指摘されているのですが、主要メディアがあの状況ですからね。その震源元にこんな広告が載っているのに気づき、驚きました。

慰安婦」国際中傷を跳ね返せ
「日本軍が朝鮮人女性二十万人を強制連行し性奴隷とした」−。
国際社会ではこのような作り話が信じられています。
根拠は、吉田清治氏の虚偽証言でした。吉田氏を「良心的日本人」としてもてはやした朝日新聞は、三十二年後に虚報と認めて記事を取り消しました。この間、日本はどれだけ辱めを受けてきたでしょうか。
外務省にはより重い責任があります。日本政府は平成五年(一九九三年)八月に河野談話を発表し、国際社会に慰安婦は強制連行されたという誤解を広げてしまいました。にもかかわらず、外務省は今日まで明確な反論を一切していません。
平成八年(一九九六年)、国連人権委員会特別報告者のクマラスワミ氏は、吉田証言を事実と認め慰安婦を性奴隷と決めつける報告書※を出しました。それが米下院決議や各地での慰安婦像設置の根拠となっています。
徹底した反論が必要な今、外務省は世界各地にジャパンハウスを建てて、戦略的対外発信の柱としてアニメや料理を宣伝するという。優先順位はこれでよいのでしょうか。
日本の名誉を守る首相直轄の対策本部を置き、担当大臣と専属事務局を設け、政府を挙げて取り組むことが急務です。

※『女性に対する暴力』(いわゆるクマラスワミ報告)は「女性のためのアジア平和国民基金」サイトの以下のページ
http://www.awf.or.jp/pdf/0031.pdf
で見ることができます。

国家基本問題研究所 理事長 櫻井よしこ

(2014.9/18 朝日新聞朝刊広告より)


なかなか凄いです。だって、この載せられているクマラスワミ報告(日本語訳)、実際読んだら
「吉田証言を事実と認め慰安婦を性奴隷と決めつける報告書」
なんて理解するのが不可能ですから。
大体、報告書冒頭で「定義」として「性奴隷」と指摘した根拠について書いてあるわけです。
吉田清治氏の証言を“事実として認め”というのも、(リンク先にある)報告書を読んでもそんな部分はまったくありません。
秦郁彦氏が吉田氏の証言は信頼に欠けるものとみなしている記述もあります)
つまり、この「国家基本問題研究所」の広告出稿者たちは、自身のシンパたちが実際にリンク先を確認することなぞ無い、とタカを括っていることになります。
実際にリンク先を読めば、そのような理解は不可能ですからね。


なお、同じサイトに載せられており、より厳しい表現となっているマクドゥーガル報告について触れないのはなぜでしょうね。ここでは、クマラスワミ報告に対する日本政府の態度をさらに批判していたりするわけですが。

1932年から第二次世界大戦が終わるまで、日本政府と日本帝国軍は20万以上のアジア女性を強制的にアジア各地のレイプセンターの性奴隷とした。これらのレイプセンターは客観的に「慰安所」という婉曲的な言葉で表されることが多い。
  報告書「序論」より引用

http://www.awf.or.jp/pdf/0199.pdf


まあ、この広告宣伝自体、読売や産経、週刊・月刊誌と同様に色々と間違いか虚偽だらけなわけですが、もちろん池上彰さんがそれらのメディアに対して間違い(か虚偽)を認めて謝罪するように、などということは無いでしょうね。


池上彰氏はそういう“都合のいい”存在でしかありませんから。


私としては、櫻井よしこ氏の主張どおり、「日本の名誉を守る首相直轄の対策本部を置き、担当大臣と専属事務局を設け、政府を挙げて取り組むこと」を希望いたします。ぜひ、そうしてください。
では。