シートン俗物記

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バカの群れ

バカですか。この「有識者」とか云う連中。

米国への弾道ミサイル 「迎撃が必要」で一致 有識者

集団的自衛権を研究する有識者懇談会が29日、首相官邸で開かれた。米国に向かう可能性のある弾道ミサイルへの対応について「迎撃が必要」との認識で一致し、政府が憲法解釈で禁じている集団的自衛権行使の容認を求める意見が大勢を占めた。首相は懇談会の冒頭に「同盟国が甚大な被害を受ければ、我が国自身の防衛に深刻な影響を及ぼすことは間違いがない」と述べ、迎撃を可能にする法整備を進める必要性を強調した。

http://www.asahi.com/politics/update/0629/TKY200706290258.html


いや、別に「憲法に違反する!」とかいう話がしたいわけじゃない。
単純な話だ。
アメリカに向かう可能性のあるミサイル」とやらを打ち落とす術、なんて存在しないのだが。


MD(ミサイル防衛)自体があてになるかどうか問題なわけだが、それ以上にICBM(大陸間弾道ミサイル)を日本上空で打ち落とす事など出来ない。
だいたい、ICBMは日本へ向けられている、と喧伝されているミサイルなどとは全然違う。発射後、大気圏外に飛び出し、数百キロの高さの放物軌道を描いて目標に落下する。射程距離も6000km以上が普通だ。某国、のミサイルとやらが、そんな性能を持つかは不明だが、持たないならそもそも備える必要自体無い。で、ICBMとしての性能を持っているなら日本上空を通過、している時点では地上から迎撃する手段など無いのだ。


かつての「スターウォーズ計画」でも、発射兆候を早期警戒衛星で探知、大気圏突入近くで捕捉、迎撃する事になっていた。軌道途中で迎撃も考えられていたが、それは衛星からの迎撃であったり、X線レーザーだとか荷電粒子ビームだとかの話、つまり実効性の無いレベルの計画だ。


有識者」とやらが、雁首並べて空論に賛同してみせるのは、単にアリバイでしかないだろう。
つまり、「集団自衛権」行使のための。このへん、もっと突かれてもいい話だと思うよ。