シートン俗物記

非才無能の俗物オッサンが適当なことを書きます

環境に優しいソーラーパワー--太陽熱温水器に復活の兆し

前の記事に関連して、ちょっと紹介。

Calvin Coolidgeが米国大統領だった1920年代まで、太陽エネルギーを有効に利用する方法として人気を集めていた太陽熱温水器--それが今、復活の時を迎えようとしている。

 太陽熱温水器は、ガスや電気の代わりに太陽エネルギーを熱源として水を温めるものだが、アナリストやソーラーパネル設置企業によると、これから数年の間に普及が進む可能性が高いという。太陽光で水を熱するという発想は、中国ではすでに強い支持を得ているが、米国内ではまだごく一部が盛り上がっているに過ぎない。(後略)
CNET Japan ニュースより)

http://japan.cnet.com/news/biz/story/0,2000056020,20343735,00.htm

「愉しい非電化」(非電化工房)でも、先日取り上げた室田武先生でも、おおよそ自然エネルギーの最も有効な活用法としているのが、「太陽熱温水器」である。
家庭における給湯に費やすエネルギー量を考えれば*1、これが極めて有効な事は言うまでもない。太陽光発電風力発電などよりよっぽど利用効率が良いのだ。記事ではアメリカや中国の事情に触れられているが、日本でもかつてオイルショックの時期は太陽熱温水器が普及した。助成制度も後押ししたのだ。現在でも、屋根に温水器を付けた家はそこそこ存在する。


オーナーに話を聞くと、夏ならガスはいらないし、冬でも追い炊きは必要だが、20℃くらいまでは上げる事が出来る、とのこと。かなりの光熱費削減になるという。


昔のタイプに比べれば、現在の断熱技術などは格段に進んでいる。例えば、かつての断熱材がグラスファイバー程度だったのに対して、現在なら真空断熱材が利用可能だ。集光部には、選択的反射膜で光は吸収するが熱は逃がしにくい、構造が可能だし、トップガラスも真空ガラスでも利用すればより効率的だろう。もちろん、コストとの兼ね合いが大事だが、先日書いたように適切な補助制度を打ち出せば、普及に寄与するだろう。


本気で二酸化炭素排出に対応するつもりなら、「太陽光発電」と「太陽熱温水」、および「パッシブ・ソーラーハウス」へのコミットは欠かせない。


パッシブ・ソーラーハウスについては、また詳述する。


[rakuten:book:11832196:detail]

追記:写真はネコさま(清水港にて)

*1:家庭の消費エネルギーの3〜4割に達するという