シートン俗物記

非才無能の俗物オッサンが適当なことを書きます

 至極真っ当な?B級映画 インディジョーンズ クリスタルスカルの王国

考古学者にして冒険家のジョーンズ博士の大冒険第四弾、前回より19年ぶりの冒険は、失われた水晶髑髏の王国を舞台に。


前作より18年の歳月が流れ、ストーリー上もそれだけの年数が経ったことになっている。父や良き理解者でもあったブロディーも亡くなり、ナチスは滅びて、現在は冷戦・赤狩りの真っ最中。エリア51の謎の墜落品残骸を巡り、ソ連工作員達が新たな敵。
テイストは、ルーカス自身が述べるとおり、往年のB級SF映画のノリ。エリア51の謎に、宇宙人。原爆実験に巻き込まれるし、軍隊蟻やら滝の三段落ちだったり、わざわざメチャクチャやってる感じ。
だって、原爆を避けるために鉛張りの冷蔵庫に隠れて、思いっきりぶっ飛ばされて、転がり出てピンピンしてたり、水陸両用車で滝から落ちてもすぶ濡れなだけ。「死ぬかと思った」って、それはマンガのノリだろ。
で、水晶の髑髏は実は宇宙人の頭蓋骨で、彼らの力で蘇えりましたよ、では宇宙に帰りましょ、って、それはあの伝説の迷作
「宇宙から来たツタンカーメン
だから。
あれを初めて日曜洋画劇場で見た時、画面に「なんじゃそりゃ!」と突っ込んでしまい、淀川長治さんの解説をワクワクしながら期待していた。どんな放映作も絶対にけなさなかった彼が、どうコメントするのか楽しみだったのだ。なんか無難に解説するのを見て、「この人は凄い!」と思ったのだが、あの感じに近いね。
ルーカスもスピルバーグも、絶対、思いっきりB級テイストにしたかったんだな。最後のピラミッド崩壊シーンやら何やらは、「ハムナプトラ」だとか「ナショナルトレジャー」のパロディーっぽかったし。ま、この両者もインディージョーンズを意識して出来ているわけだが。


最後に。
マリオンが思いっきり老けていてショック! レイダースのラストで、「キミ?飲もうよ。」というシーンが凄くいいなぁ、と思っていた(思っている)自分としては、“あんなオバハンはマリオンや無い。あれは別人や。ソ連のスパイなんや。騙されるな!”と思ってしまった。
歳月って、残酷なものなんですね。
サイナラ サイナラ サイナラ。