シートン俗物記

非才無能の俗物オッサンが適当なことを書きます

鏡の中の日本軍

街角:ローマ 「日本軍のせいだ」 -
http://mainichi.jp/select/world/news/20081102ddm007070091000c.html

 「大体、日本人があんなことをしなければ……」。元兵士はようやく言えたという顔をした。1941年12月の旧日本軍による真珠湾攻撃のことだ。「アメリカは参戦せず、我々は勝てたんだ」


ま、「お前らが云うな」と旧ドイツ兵も日本兵も思うだろうね。ただ、お互いに自分たちの行動が同盟関係にあった国に対してもどう見えていたかを知るにはいいかも。
日本はドイツがイギリス、ソ連を屈服させる事を前提に戦争に突入していったのだし、とりわけアメリカ参戦を警戒していたドイツにとっては“迷惑”な話だったろう。アメリカはもともとヨーロッパへ介入する事に消極的で、世論にはナチスドイツに好意的な声もあったほど。
アメリカ参戦を呼び込んだのが真珠湾奇襲だったことは確かで、「いらん事しやがって」と考えるのも当然といや当然。
しかし、北アフリカ戦線にドイツを引きずり込んだのはイタリアであるから、お互いに“己を知れ”というところだ。ちょっと気になったのが

「英国人はずるいね。自分たちは戦車に乗り、歩兵はアフリカやアジアの植民地人にやらせていた」。戦場や虐殺などを目にした人によくあるが、実体験を淡々と、時に冗談交じりに語る。

イタリアは植民地エチオピアイペリットガスを散布、大量虐殺を行った事がある。
たぶん、一方的に毒ガスを使って堂々と大量虐殺を行ったのはイタリア軍ぐらいのものだろう*1

ムッソリーニの毒ガス―植民地戦争におけるイタリアの化学戦

ムッソリーニの毒ガス―植民地戦争におけるイタリアの化学戦

イギリスの植民地政策を弁護はしないが、これも「お前らが云うな」としか云いようがない。

*1:日本軍も中国戦線で使用しているが、一応はこそこそと使用している