シートン俗物記

非才無能の俗物オッサンが適当なことを書きます

大道芸ワールドカップin静岡 レビュー篇


大道芸ワールドカップin静岡 の感想です。各演者について述べてみます。

・アンディー=ゲブハルト
ジャグリングの達人。特にシガーボックスのジャグリングは今までに見たことも無いような動きで驚かされる。2つのボックスだけではなく、3つとも放したりするのだ。縦回転は云うに及ばず、横回転までしてしまう。なんか、重力を無視したような動きだ。それは、スティックも同じ。何も無いのに宙に浮いているかのようなスティックの動き。素晴らしかったです。


・Mr.アパッチ
大道芸W杯の常連、Mr.アパッチ。彼がTVチャンピオンのBMX王に輝いた年に演技を見たのだが、その時は周囲にそれほどの人はいなかった。現在では、パントマイムもジャグリングも自在に操るMr.アパッチの演技を見るのは混雑を覚悟しなくてはならない。それだけ、W杯もMr.アパッチも大きくなってきたのだろう。テンポのいいトークで観客を巻き込み、BMXと炎のジャグリングとジャンプを決めていた。5人寝た上をジャンプで飛び越すって凄すぎです。でも、ちょっとモタつくお父さんにマジ切れしそうでは無かったですか?


・ダニエラ&マルチェロ
ロープの上での演技とバイオリンの演奏。ゆったりとした間が持ち味の二人。ロープの上での軽やかな演技は夕映えの空に映えて良かった。ラブラブな感じの二人なんで、一人で見たらちょっと悲しい。


・王輝
王輝さんもW杯の常連。ロープでのアクロバットが持ち芸なのだが、準備の段階のボヤキから楽しい。巧みな毒舌とボケが絶妙。その軽妙な言葉も、アクロバットの実力あってのもの。水流星(ロープの両端に水を入れた器を取り付け、そのまま振り回す)やロープの輪回しなどスピード感とスリルに溢れている。フィニッシュはロープ上のトランポリン。なんでロープの上に腰掛けたままジャンプ出来るのか。しかも宙返りまで。


・ベロニカ=ゴンザレス
こちらはナイトショーで見た。足に目鼻と服を着せたら、パペットの出来上がり。両足で見事に脱獄囚と警察官を演じたりと生き生きとした足の演技力に驚く。しかも、足の裏だけではなくて、膝までパペットとなってしまうのだ。彼女はどこでも演技が出来るのだね。


・デビット=ラムゼイ
こちらも恒例、ラムゼイさん。日本人が思い浮かべる外人の姿、というかウッディアレンみたいな外見なのに、出てくる言葉は怪しげな日本語。散々観客をいじくり倒した果ての一輪車のアクロバットは脱帽もの。でも、笑いすぎて他に何やってたか覚えてない。


・ペッピ ザ クラウン
ペッピさんは風船を駆使するクラウン。子供いじりは実に巧い。しかも、前に引っ張り出された男の子は上半身ハダカにされてたよ。あれはちょっと自分だったらイヤだな。しかし、観客と巧く絡む芸人はやっぱり親近感が湧く。これが大道芸の魅力なんだよ。


・矢部亮
矢部亮は10代にしてジャグリングチャンピオンという輝かしい経歴を持つ。その経歴に偽り無し。もの凄いジャグリング技術。特にディアボロ(中国ゴマ)の技術はピカイチ。トスの高さも、複数のディアボロを操る速度も、複雑な動きも、想像を絶する。とどめは4つのディアボロを操る技。
矢部亮のディアブロ技術は世界一ィィィィッ!!ルックスもイケメンだ。


・アラン=シュルツ
シュルツは矢部亮よりさらに若いのだが、そのボールジャグリング技術は世界一と云っても過言ではない。今時ボールジャグリング一本でチャレンジするというのは、それだけ自信があるのだろう。実力はその自信を裏付ける。なにせ、9つのボールをジャグリングするのだ。大体、どうやって投げ始めるのか。一つは足の裏でコントロールしながらタイミングを計って操るのだ。少なくとも9つのボールをジャグリングするのを他に見たことがない。


・タカシェンカ
ジャグリングとバランス技が決め技のタカシェンカ。特に三角のフレームを操るジャグリングはオリジナリティー溢れる。椅子を高く積み上げて、その上で倒立するバランス技も他に類を見ない。さらに6つの炎のジャグリングまでやってのけるのだからビックリだ。


・レ フレール タキシンス
W杯を見始めて10年以上になるが、初めて前に引っ張り出されてしまった。一人が演じる人形を押さえる役だったのだが、いざ前に出ると演技してしまうものなのだね。結構、緊張するでもなく演技してしまった。でも、人形とダンスを踊る役に引っ張り出された女性はちょっと迷惑そうだった。髪もいじられてしまったし。


・カナコフ
幅15センチくらいの棒の両端を持って支える男性二人と、その棒の上でアクロバットする男女二人。あの上でジャンプして身伸後方宙返り二回転、なんてどうやったら出来るんだろう。全員の息がピッタリだから可能としか云えない。子供達が上に乗るのに挑戦していたが、立つだけだって難しい。でも、チャレンジしてみたいものだ。


・マルテ ナップ
一輪車を操る芸人はいそうでなかなかいない。その一人がマルテナップ。高いのはもちろん、クランク型の一輪車だとか、串団子みたいな一輪車まで乗りこなしてしまう。一番驚いたのは、サドルもない一輪車。車輪とペダルしか無いのだよ。意外に便利な代物かも。乗りこなせれば。


・ジェームス
こちらも恒例、ジェームス。明るいトークとジャグリング、そしてなんと言ってもBMXの技術が凄い。台座の上で自転車の前輪を握ってハンドル上に倒立、なんて人間業とは思えない。毎回思うのだが、ジェームスとMr.アパッチのコラボとか面白そうだと思うよ。


・ユニコップ
一輪車にハンドルのみの一輪車を持って神出鬼没の警官、ユニコップ。至る所で通行人を取り締まる。きっと判断基準は絡みやすいかどうか。よく見ると細いグリップの拳銃まで腰に差していた。


・ココロコ
鳥の巣の頭を持つ不思議な二人組。後ろから見ると不気味だが、前から見ても不気味。存在感はバツグン。子供が見て泣いていた。


・タカパーチ
こちらも恒例、人間ジュークボックスのタカパーチさん。どこへ行っても人気者。演奏が済んでボックスの陰に引っ込んでも、すぐに呼び出される。ご苦労様でした。また、来年もお待ちしております。


・レトワフランソワ
フレンチレストランの給仕係のような三人組。言葉も「ヴォン ソワ!」なのに、実はドイツ人。皿やバゲットを駆使したジャグリングとパントマイムが面白い。至る処に現れて、突然パフォーマンス。すぐに人垣が出来ていた。


ざっと感想書いてみました。この他、出会ったクラウンのみなさん、ご苦労様でした。
来年もまたお会いしましょう。