シートン俗物記

非才無能の俗物オッサンが適当なことを書きます

報復実現党 補遺

こんばんは。幹事長を道連れに党首を退任させられたシートンです。記者会見は行いません。
さて、先日の声明に対して次のような御意見を大日本モフモフ党党首から頂きました。

『従来「小さな政府論」で政府機能に残されるとされていた外交・防衛・治安維持も民営化』<-外交の民営化ってどうやるんだろうとワクワクしながら最後まで読んだけど、どうやるのか説明が無かった…


実は、我が党の政策担当者も外交機能をいかに民営化するかについて検討を重ねてまいりました。そのために我が国の従来の外交について調べてきました。すると、驚くべき結論が出てきたのであります。



昨年暮れのことでありました。
普天間基地問題を巡り、クリントン国務長官藤崎一郎駐米大使を国務省へ呼び出した、というニュースがありました。

クリントン長官、駐米大使を異例の呼び出し 普天間問題

【ワシントン=伊藤宏】クリントン国務長官は21日午後、藤崎一郎駐米大使と米国務省内で会談し、米軍普天間飛行場の移設問題などについて意見交換した。クリントン長官が同日朝急きょ、藤崎大使を呼んだもので、こうした形で国務長官と大使が会談するのは極めて異例。クリントン長官は、新たな移設先を探す鳩山政権の動きに不快感を表明し、現行計画の早期履行を改めて求めたと見られる。

 会談はクリントン長官の執務室で約15分間行われ、キャンベル国務次官補らが同席した。この日は、記録的豪雪の影響のために、連邦政府機関は原則休業となっており、休業状態にある同省に呼び出す異例ずくめの対応となった。

 藤崎大使は会談後、記者団に対し、「長官が大使を呼ぶということはめったにないが、日米関係を重視しているという考え方を改めて伝えたい、ということで、先方から話があった。お話は日米関係全般についての長官の考え方だった」と述べた。

 藤崎氏は、普天間問題も議題になったことを認めたうえで、現行計画の履行を求める米側の立場に変わりはない、という認識を示した。米側の危機感のあらわれか、との質問には「重く受け止めている」と語った。ただ、会談の詳細については「内容を大臣、総理に報告する必要がある」として、明らかにしなかった。 (略)
asahi.com より引用)

http://www.asahi.com/politics/update/1222/TKY200912220118.html


これは極めて驚くべき事です。大使、というのは正式には特命全権大使、と呼ばれます。外交交渉において全権を委されている政府の代表者です。ですから、大使を“呼びつける”などという事は外交上極めて非礼であり、軋轢を生むような行為であります。相手国に対して厳重な抗議を行う、といったような状況でもなければそのような非礼な真似は行われません。


国務省は呼びつけた事実を否定しました。当たり前ですね。相手国に対してそのような非礼な真似を行った、などという事が広まれば、国際的問題に発展しかねません。クローリー国務次官が記者会見にて否定するのも当然であります。

Relations Office Daily Press Briefings 2009 December Daily Press Briefing - December 22 [Part 2]

Philip J. Crowley
Assistant Secretary
Daily Press Briefing
Washington, DC
December 22, 2009


QUESTION: Do you have any readout of the Secretary’s meetings yesterday with the Japanese ambassador? I had heard she called him in to talk about Futenma.

MR. CROWLEY: The -- I think the Japanese ambassador came by to see both Assistant Secretary Kurt Campbell, stopped by to see Secretary Clinton. During the course of the meeting, the ambassador gave us an indication that they needed more time to work through issues related to the basing agreement. We continue to believe that the current plan provides the best way forward, but we’ll continue our discussions with Japan on this issue.

QUESTION: You said that -- “stopped by.” You wouldn’t describe him as being called in on a --

MR. CROWLEY: All right, let me --

QUESTION: -- day when the government was being closed and --

MR. CROWLEY: He was -- I think -- my -- I mean, he -- I don’t think he was called in. I think actually he came to see us.

Yes.

http://www.state.gov/r/pa/prs/dpb/2009/dec/133952.htm


つまり、国務省は“正式に”藤崎一郎駐米大使を国務省へ“呼びつけた”事を否定したのです。
ということは、
藤崎一郎氏が嘘をついた
国務省が嘘をついた
のいずれかになります。


どう考えても、そのどちらであっても大問題であります。ところがです。マスコミを含め、その扱いは奇妙なものでした。
外交的非礼をはたらかれた側に非があったかのような報道がなされたのであります。また、国務省がその非礼を否定しても、その事実、「どちらが嘘をついたのか?」については続報も調査もありませんでした。特命全権大使がパシリ扱いされた事に対して相手国に抗議するでもなく、怒るでもなく、否定されても追求するでもない。


我々報復実現党のスタッフは、国家間の交渉にあたってあり得ない出来事に頭を抱えましたが、ある結論に達したのであります。それは、

日本には外交は存在しない。アメリカの御用聞きがあるだけ。


という事です。外交の問題と捉えるから、非礼な態度を気にも掛けないのが不思議なのです。日本の駐米大使は「アメリカの御用聞き」と考えれば、呼びつけられるのも当然ですし、「へへへ、呼びつけられちゃったよ〜」という駐米大使の態度も、その非礼に抗議もしないのも当然なのです。


であれば、外交を効率的に進めるならば、外交官を各国に派遣する、などという事はムダ、という事になります。単にアメリカからの連絡を受け取ればいいのです。アメリカ=親会社、の言いなりにホイホイと従う事、これこそが民営化された我が国の外交方針であります。
つまり、今までとスタンスは変わりません。ただ外交官がいないだけ。経費も節約できます。


国民の皆様、アメリカとの緊密な関係を堅持し続ける報復実現党に一票をよろしくお願いいたします。


参考:藤崎一郎・嘘つき駐米大使の「罪」と「功績」(村野瀬玲奈の秘書課広報室)
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-1562.html