シートン俗物記

非才無能の俗物オッサンが適当なことを書きます

富士山静岡空港問題

さて、先日”あまり進んでいないな”と思った「富士山静岡空港」。そのカラクリが見えてきたのでちょっとエントリー。
あまり進んでいないな、というのは錯覚では無かった。つまり、現在地権者問題が解決していないために、本体工事は実質進んでいないのだ。地権者の土地は標高が高く、土地(強制)収用が終わるまでは、その土地へ行くことを妨害することはできない。つまり、土地の周囲を勝手に削ってしまったりも出来ないのだ。本体部の土地収用問題が持ち上がって(先送りしてきただけだが)数年になるわけだが、その間工事が進まない一方で予算だけはしっかり消化されてきた。


ここに、ちょっと説明が必要だろう。もし、「現在強制収用が済んでいないので、予算消化の目途が立ちません。だから少額でいいです。」と(静岡県が)言ってしまうと、財務省は予算を減額してしまう。しかし、収用が済んでもよほどの事が無いかぎり増額されない。必要状況に応じて予算を増減出来ない事は日本の行政の欠点で、それが各省庁を「予算枠の確保」に走らせる。文科省の研究予算なんかも例外ではない。
で、予算を減らされないために、使い切る目途も無い枠としての予算を手に入れたらどうなるか?使い切るために無理矢理な手法が用いられるだろう。その結果が異様に高い工事入札価格である。


大体、95,6%を超えれば談合の可能性が高いと云われる。静岡空港の工事価格の高さは、その比率を上回り続けている。工事内容や見積もりなどを精査すれば、おそらく工事代金の水増しや甘い工事計画が見えてくるだろう。


今後問題はさらに現れてくる。土地収用までに何年か費やせば、その間の工事予算は無駄に使われる訳だ。その分、予算総額は増加する。
だが、静岡空港にまつわる問題はそれだけではないのだ。(この項続く)


追記:不時着した飛行機(嘘。大井川の家具屋さん。なぜかムスタングが上に載ってます。)