シートン俗物記

非才無能の俗物オッサンが適当なことを書きます

JBS(日本ブライダルサービス)を知ってますか?

ちょいと前の事です。自分のところに大判の封書が届きまして、「結婚相手のご紹介」というような文章が載っておりました。いきなり送りつけられて、いったい何の事だ、といぶかしく思っていたのですが、その後、電話が掛かってきました。つまり、結婚相談所の案内で「一度、話を聞きに来て欲しい」とのことです。まぁ、晩婚化・少子化の世ですから、結婚相談業が盛んなのも判ります。それにしても、いきなり封書を送りつけてきて、電話で尋ねてこい、などというところが真っ当なところなのか判断が付きません。しかも、送りつけてきた封書には何人かの「会員女性のプロフィール(写真付き)」が在ったんですよ。果たして実直な結婚相談の会社なのか疑問に思う所です。ちなみに、ネットで検索してもJBSも日本ブライダルサービスも引っ掛かってきません。


で、何回か電話が掛かってきまして、ブログネタにでもなるかな、と思って出掛けてきました。もちろん、自分も独り身ですからね。万が一にでも真っ当な話ならいい事があるかも、と思ったことも確かです。


場所は静岡駅近くの雑居ビル。なんか怪しい雑居ビルの一室押し込められて、半監禁状態で何やら売りつけられたり、催眠商法の一種だったり、宗教の勧誘だったりしたら面倒だな、と警戒します。
どんなに知識を持っていようと一人で対抗するのは難しいでしょうから、一応、対応策は用意して入っていきます。
しかし、案に反して戸を開けはなった開放的なスタイルのオフィスです。中には自分以外の来所者もいるようです。で、中に通されブースへ案内されます。説明員が説明してくださるようです。
待つ間に、コーヒーが出され、手元に「女性会員プロフィール」の冊子が渡されます。しばらく見ていてくれ、と云うことでした。中には様々な女性の写真と経歴などが載っています。


さて、説明員が現れます。かなり丁寧にシステムの紹介をしてくれたのですが、要点は以下のようなところです。


・女性会員はホットペッパーのような無料情報誌などで募った。
・女性会員の入会費は1万円で、身元に関しては、例えば未婚であること、などは確認している。
・本社は東京で、コールセンターが横浜にあり、交渉はコールセンターの担当者が行う。
・月々送られてくる紹介プロフィールを見て、気に入った相手を選び、担当者に伝える。
・担当者はその相手に連絡を取り、面会を設定する。
・紹介されるのはこの他、ブライダル連盟に属する結婚相談所の登録会員。


この後、大手結婚相談所のシステムやら何やらとの比較が行われ、JBSの年会費などに話が及ぶと、若干妙な事になります。
3つ料金設定がある、との説明で、まずそれぞれ年会費40万ほどと60万ほどで、紹介される人数などに差があります。もう一つが問題で、年会費は女性と同じく1万円。ここに仕掛けがあるのですが、


・男性は幾つかあるジュエリー(エンゲージリング)を購入したら、年会費が1万円。


というのです。ここでチョイと頭の中で警戒音がします。まだ、決まったわけではありませんが、以前、「悪徳商法マニアックス」で、デート商法の一種で二束三文のジュエリーを買わせる、というのがあったのを思い出したからです。アメリカザリガニ並みに引き気味になった自分に説明員は尚も畳み掛けます。


「この3つのコースならどれをお選びになります?」


もちろん、説明員としては、そのジュエリーコースをオススメしたいのでしょう。明らかに、そう云わせようというのがありありと判ります。
“なんか、無難に答えて今日はずらかろう”
と考え、迎合します。
「そうですよね。でも…」
と説明員が続けます。
「ジュエリーを買って頂いたとしても、良いお相手になかなか会えないようですと、私共も利益が出ません。ですから、本日、女性会員の中からお気に入りの方を5人お選び頂きます。その方々に貴方の事をご紹介させて頂いてOKが頂けるようでしたら、特別(ジュエリー)コースにお申し込み頂ける、という事になります。ですから、この次来所頂く際に、お引き合わせ出来るかご連絡いたします。」


なるほど、巧いやり方です。おそらくは、自分はその試しに「合格」するのでしょう。で、来所してジュエリーを買わざるを得ない状況になる。自分が多少なりとも気に入った女性が会うことをOKをしてくれている、入会しなければ待っている彼女に迷惑になる、そう畳み掛けられたら断るのは難しいでしょう。そんな予感がします。


ここまで体験を説明してきましたが、必ずしもJBSが怪しい、悪徳商法だ、と決めつけるつもりはありません。
確かに、結婚相談所だって慈善事業ではありませんから何らかの利益を上げる必要があるでしょう。たとえジュエリーを高値で売りつける商売だとしても、それで引き合わせがあるのなら、それも一つの商売だと思います。その逆もまたありでしょう。
ですが、女性紹介はダシに過ぎず、ジュエリーを売りつけるための手段でしかない、とするならちょっと問題です。悪徳商法だとすればですが、ジュエリーのクーリングオフは効かないでしょう。どうみても、その状況が明らかになる頃には期間を過ぎてしまうからです。


自分も独り身の男ですから、それなりに「良い嫁欲しい」とは考えています。一人で外にメシ喰いに出掛けてラーメン屋ですら仲良さそうな男女がいれば「ケッ、もっとマシな店でやれよ」と舌打ちしますし、「赤ちゃんが乗っています」とステッカーの貼られた車がいれば、「追突したろか」までいかなくても、「オレには関係ないね」と云いたくもなります。


ですから、本当にキチンと紹介がされるのなら、それがいけない事だとは思いません。ま、騙されたとしてもブログのネタくらいにはなるでしょう。随分、高いネタになるでしょうが。


ですから、繰り返しますが、JBSを告発しよう、というつもりでエントリーを書いたわけではありません。
自分としては、自分の他にこのような体験をした人はいるのか? そして、実際にどうだったのか、ということに興味があります。そのような方、知人にそういう経験をしたよ、という方でも結構です。是非、情報をお寄せください。


4/20 追記


先日、静岡のJBSの紹介所があるビルの前を通ると、すでに引き払われておりました。
コメント欄で情報をお寄せくださった方のような事もあるかも知れませんが、婚活をお考えの皆様がいらっしゃっても、“私は”オススメ致しませぬ。
ご自分の判断でお決めください。