シートン俗物記

非才無能の俗物オッサンが適当なことを書きます

そこは「サブスク労働特区」でしょ

眼光紙背 マスク氏のリストラは大英断か


 米ツイッター最高経営責任者(CEO)に就任したイーロン・マスク氏の言動に注目が集まっている。従業員を大規模解雇で3分の1に削減した上に、残った従業員には週40時間以上の出社か、嫌なら退社を求めた。このマスク氏の言動について「英断だ。うらやましい」と思う人たちがいる。
 先週、スタートアップの経営者が集う交流会に参加したら「うちも解雇ができて、週に100時間働く環境がほしい」「会社立ち上げの時には寝食を忘れて働いたから、社員にもそれくらいの覚悟がほしい」といった声が相次いだ。
 ネット通販系の社長は「大量解雇も今より容易にできて、なおかつ労働時間の制約がない特区ができたら、そこの自治体に本社を移転する。税金も自治体に落ちるからウィンウィンになる」と持論を披露した。別の経営者は「大賛成。やり過ぎないと成長はおぼつかない」と返した。従業員の迅速な解雇とハードワークのススメは経営者の本音なのだろう。
 会は盛り上がり、特区の名前はどうするかに話は移った。「ブラック特区はイメージが悪すぎる」「労働無法特区も駄目だな」。なかなかいい案が浮かばなかった。そこに年配の経営者が「従業員を3分の1に減らしてもツイッターは運営できている。会社は水ぶくれ体質だっただけではないか」とポツリ。交流会はお開きとなり、ある社長は「英断でもないね」と会場を後にした。
日経産業新聞 2022.12.2) 

 なんか、全方位的にヒドイ話です。イーロン・マスクツイッター社買収後のゴタゴタ、従業員解雇どころか集団離職状態でシステム管理状態ボロボロ、ドナルド・トランプ以下ヘイトスピーチ垂れ流しアカウントの凍結解除と自身の陰謀論垂れ流し、それに伴うスポンサーの離反、などの状況が伝えられていますが、スタートアップの経営者とやらにはそんなことも見えていないようです。
 従業員をヒト扱いしないことを褒めそやしていますが、こんな「本音」を従業員に披露出来るんでしょうか?いくら隠しても「本音」は態度・体質に現れます。どう考えてもロクな企業とは思えません。少なくとも、ネット通販系のスタートアップ、とやらでは働かない方が良さそうです。
 むしろ、日本経済が低成長なのは充分な賃金がなく需要が喚起されないからで、再分配が重要だ、とは(本音はともあれ)やることなすことダメダメな岸田首相でも言っていることです。
まあ、こんな遅れた認識が日本のスタートアップ経営者、なら、日本の低成長も頷けるところです。

風呂なし物件、若者捉える シンプルライフ築く礎に


昭和の時代をほうふつさせる「風呂なし」賃貸物件が、令和の若者の間で再び脚光を浴びている。銭湯、シャワー付きスポーツジムなどの施設があり、不自由しない。物を持たないシンプルな暮らしや地域住民とのふれあいを求め、銭湯を好む人も多い。家賃が安いというメリットにとどまらない魅力が人気を呼んでいる。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB085HC0Y2A201C2000000/


職場がホワイトすぎて辞めたい 若手、成長できず失望


「職場がホワイトすぎて辞めたい」と仕事の「ゆるさ」に失望し、離職する若手社会人が増えている。長時間労働やハラスメントへの対策を講じる企業が増えたほか、新型コロナウイルス禍で若手に課される仕事の負荷が低下。転職も視野に入れる彼らには成長の機会が奪われていると感じられ、貴重な人材に「配慮」してきた企業との間で食い違いが起きている。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD2865W0Y2A121C2000000/


私なら、こんな”働かせホーダイ!”の特区は「(労働)サブスク」「帝愛」「ラーゲリ」「CSA」とか「竹中平蔵記念特区」など思い付きますが。大阪なら手を挙げそうで怖いですね。淡路島は実質、そんな感じになりつつあるようですが。
 さらに、従業員が3分の1に減らしても運営できてる、という認識、日本のメーカーの高品質・安全安心みたいな話が、単なる「神話」にすぎないことを如実に示していてステキです。
では。