シートン俗物記

非才無能の俗物オッサンが適当なことを書きます

金持ち放蕩父さん、貧乏家族

いやぁ、株価の急上昇、凄いですねぇ。驚きました。


東証急騰、終値1171円高 過去最高の上昇率
http://www.asahi.com/business/update/1014/TKY200810140201.html


でも、この状況、喜んでばかりで良いんでしょうかね?
だって、この株価上昇率、どう考えたって個人投資家が買ったところで上がりそうもない値です。つまり、ほとんど機関投資家、今回の金融不安で気息奄々だった方々が買い漁ってる、って事ですよね?「オレ達、破産しかけてるから、保護してくれ。対策を打ち出してくれ。でないと、あんたらにも影響出るぜ」なんて脅しを掛けて資金投入を決めさせた連中ですよ?もう、「よっしゃ、じゃ株買うか」ですか。図々しいにも程があります。例えるなら、こんな話ですよ。


ある貧乏な家族がおりました。父さんは実は貧乏では無いのですが、ギャンブルが大好きで家にお金を入れる事はほとんどありません。生活費は家族からも「広く浅く徴収し」賄っています。
「お父さん、私のアルバイトぐらいじゃ生活が苦しいの。もう少し生活費入れてくれない?」と娘が頼んでも
「るっせいな。ガタガタ言うと、働く気が無くなるんだよ。生活が苦しいなら、もっと働け。でなきゃ、生活費を削れ。あ、それからオレの払う分はもちっと削れよな。でなきゃ、ここ出て余所で暮らすぜ。」
と冷たく突き放します。
たまに、家族が生活の苦しさに耐えかねて「もう少し生活費を…」などと云おうものなら、
「お前はポルポトか!」と訳のわからない言葉を吐いて、煙に巻きます。


そんなある日、父さんが青ざめた顔色で帰ってきました。
娘:「どうしたの?顔色悪いわよ」
父:「賭けで大枚すっちまった。立て替えてくれ。」
娘:「冗談…、ウチにそんなお金無いわよ。なんで父さんのギャンブルの穴埋めなんか。」
父:「頼むよ。穴埋め出来ないと大変な事になるんだよ。」
娘:「そんな…」
そこに、弟のセネ太が現れて口を挟みます。
セネ太:「ねえちゃん。こんなヤツの代わりに金を払う必要なんて無いよ。好き放題やって、家には金を入れないし、オレ達が苦しくても知らん顔してるじゃないか。何故、それなのにオレ達が助けてやらなきゃならないんだ。」
父さんは薄ら笑いを浮かべてそっぽを向いています。
父:「おめぇ、青い事云ってンじゃねぇよ。オレがな、破産すれば、お前らだって悲惨な目に遭うんだよ。イイからトットと金出せよ。」
娘:「…仕方がないわ。父さん、これで穴埋めしてちょうだい…」
父:「何だ、出すんならトットと出せよ。気ィ持たすんじゃねぇよ。  …何だシケてんな。もちっと出せないのかョ。」
父さんは娘の手から金をひったくると
「よっしゃ!これでまた一勝負出来るぜ。今度はハズしゃしねぇぜ。」


↑ 今、ココ


どうです?株価が急落するのも、株価が急騰するのも、同じ事なんですよ。連中が懲りてない、って事なんです。このような金の動かし方自体の是非が問われているんじゃないですか?


少なくとも、私は今まで金融機関なり投資会社なりが謝罪なり反省の弁を述べたところを見た事がありません。
それこそ、三笠フーズにせよ、どこにせよ、トラブルを起こして社会に迷惑を掛けた場合、謝罪して再発防止策を打ち出す事が求められるわけでしょう。なぜ、金融関係ばかりが、反省の弁を述べる事も再発防止策を打ち出す事も無しに、救済されるのでしょうね。
反省無き強欲。それは、また同じ事を引き起こすような気がしますよ。

金持ち父さん貧乏父さん

金持ち父さん貧乏父さん