シートン俗物記

非才無能の俗物オッサンが適当なことを書きます

疑わしきは罰せず

判決出ましたね。さすがにこれはどうかと思う。


林被告、死刑確定へ 最高裁が上告棄却 カレー事件
http://www.asahi.com/national/update/0421/TKY200904210244.html

和歌山市で98年7月、夏祭りのカレーに猛毒のヒ素が入れられ、4人が死亡した事件などで殺人罪などに問われた林真須美被告(47)の上告審で、最高裁第三小法廷(那須弘平裁判長)は21日午後、弁護側の上告を棄却する判決を言い渡した。これにより、林被告の死刑が確定する。

林被告が“本当に”犯罪を行ったのか、行っていないのかはもちろん自分ごときが判断を下せるような問題じゃない。しかし、この公判において、検察側が「疑義を挟む余地の無いほど」明らかな立証を行ったとは到底云えないだろう。
であれば、刑事裁判の原則に立てば「無罪」相当であろうし、例え罪に問うにしても取り返しの付かない死刑を選択せず、「無期懲役」の判決を下すという選択もあったんじゃないだろうか。
しかも、この判決の下るちょっと前にこんな話が出ているのだ。


再鑑定「DNA型不一致」 足利女児殺害、再審の公算大
http://www.asahi.com/national/update/0421/TKY200904210152.html

栃木県足利市で90年、当時4歳の女児が殺害された事件をめぐり、無期懲役判決が確定した菅家利和受刑者(62)の再審請求の即時抗告審で、東京高裁が依頼した鑑定の結果、女児の着衣に付いていた体液と、菅家受刑者から採取した血液などのDNA型が一致しない可能性が高いことが関係者の話でわかった。

 この事件では、犯罪捜査に活用されるようになって間もないDNA型鑑定が逮捕の決め手となり、一審・宇都宮地裁から最高裁まで、その鑑定の証拠能力が認められていた。「不一致」が正式な結論となれば、確定判決の有力な根拠を覆す形となり、再審開始の可能性が高まりそうだ。


どうにも死刑を連発したがるこの国はつくづくどうかしているとしか思えない。