前回エントリーのおまけ
これで、とりあえずはおしまい。コメントに応えておきます。
h3f
タイトルに書いてあるじゃん。
[雑記][トンデモ]「小さな政府」「規制緩和!」とか言ってる人は日本から出て行けばいいのに
id:h3fは日本語が不自由なようですな。“出て行けばいいのに”がどうやったら“出て行けー!”に読めるんでしょう。
a
日記だから好き放題、って最低の逃げ口上ですよね
いえいえ、多分、最低には程遠いですよ。最低なのは“a”なんて捨てハンで捨てぜりふを吐くヤツです。
try
>つまり、「新自由主義者」の「規制緩和」の声というのは、単に「オレを依怙贔屓しろ!」でしかないよ
これは意図するかしないかはともかくとして、大抵の人はそうだろ。
問題なのは左派の経済改革論者が新自由主義者の改革論に取り込まれたことにあるんだよ。「構造改革」は元々社会主義系の用語だったんだが、小泉元首相は意図的にかどうかは知らないがその言葉を使って煽り、左派を取り込んだ。うまいもんだよな、彼は天性の政治屋だよ。
ま、これはありますね。告白すれば、私も当初は小泉の「構造改革」に期待していましたし。私は政府の公共支出には反対ではありませんから、従来の土建業界や産業界中心のばらまきを教育・福祉/医療関係に振り分ける「構造改革」に期待しておりました。が、小泉の「構造改革」はそのへんが蔑ろになる代物だった訳で、すぐに幻滅した訳です。
m-matsuoka
>「政府」による再配分って、5000年以上の歴史があるじゃないですか。どこにあるのですか?
ハイ、今年度最大のバカ登場。
「政府」ってわざわざカッコ付きにしたのは、「王政」を含めた多様な統治機構を示すためだった訳だが、近代的政府、にこだわる必要など無い訳だ。
メソポタミアの古代都市国家群、ウルやウルクなどにも食料庫などがあり、徴税と再分配が行われていたのは歴史学の常識だし、さらに有名なところでは「ピラミッド公共事業説」がある*1。
現代的な有効需要の創出という概念で始めた訳ではなかろうけど、ピラミッド建設労働者は様々な個人的理由による休暇が取れたし、給与や食料の支給、住居さえ提供されている。
古代中国でいえば、黄河・長江の治水は重要な公共事業として行われている。さすがに明代の「万里の長城」建設は国家財政を傾けるレベルだったようだが。飢饉時に「官庫を開いて民衆に食糧を与える」ケースは枚挙がない。
日本でも、古くは律令国家時代には徴税と再分配は対で行われているし、江戸時代にも困窮したり、飢饉時に食糧を配ったりしている。つまり、そのための備蓄があったわけ。
参考:飢饉救援の豊岡藩文書 養父で発見
http://mytown.asahi.com/hyogo/news.php?k_id=29000000911190005
江戸時代に洪水と冷夏が起こしたとされる「天保の大飢饉(き・きん)」(1833〜39)で、豊岡藩が実施した領民の救援事業の内容がわかる藩の文書が、養父市内で見つかった。解読した豊岡市立出土文化財管理センターによると、これまで家老の舟木家や救援を受けた村の庄屋などに伝わる文書で知られていた藩の救援事業の実態を、「公文書」で補強でき、貴重な史料だという。
文書は、炊き出しの内容や分量を記した「御救召下候米穀取調書(おすくいに・めしくだし・そうろう・べいこく・とりしらべしょ)」など約150点。江戸時代の私塾だった養父市内の「立誠舎」の建物の移築作業で、ふすま2枚の下張りに豊岡藩の文書が大量に使われていたことがわかり、同センターが解読を進めていた。
「取調書」は天保7(1836)年、豊岡藩の勘定役(会計係)が上司に提出した救援食糧の明細書。12月6日から16日までに農民に対し、小麦や砕いた米(ゆるご)がそれぞれ6石7斗(1200リットル)余り、城下の町人には米をかゆにして6石7斗支給したことが記されている。
別の文書では、藩が一種の「公共事業」として百合地(ゆ・る・じ)村の男女39人を藩の山の下草刈りに半日雇い、昼食にかゆ1合半を与え、麦3合を支給したことや、働けない高齢者や子どもには「ゆるご」を1日2合支給したとされる。また、町人向けの臨時救援対策本部といえる「町方御救役所」が炊き出し用に買った包丁や砥石(と・いし)の領収書や、その代金を同役所の担当者が藩札で払ったことを報告する文書などもあるという。
文書を読み解いた同センター史料整理員の石原由美子さんは「飢饉時の藩の対応を示す史料がごっそりと出ており、内容も具体的でリアル。大きな意義がある」と話している。
「政府」(統治機構)の役割には基本的に再分配があるのはおかしな事じゃないんだよ。それこそ、文明化されていない人々においては食糧などは「平等に分配」が基本だ。取ってきた者が優先権を主張しない、なんてのはごく普通だったりする。
>というなら「市場」だってその検証に耐えるほどじゃありません。
市場は人類文明の誕生と共にありましたよ。
どんな古代文明にも市場の痕跡は残っています。
一方、政府による再配分の痕跡はどこにも残っていません。
これが一番笑ったね。「市場」(いちば)と「市場」(しじょう)を勘違いしているんじゃないの?経済学が云うところの「市場(しじょう)」というのは、“神の見えざる手”と呼ばれるほどに多数のプレイヤーが自由で制約無く各個の判断によって取引を行う場、を指すんじゃないの?そうでなければ、需要と供給の均衡点があるとは云えないだろう。
で、歴史的に見れば、いわゆる「市場(しじょう)」と呼べるものが出来たのは、売買の場に誰もが参入出来て自由に契約を行えるようになった時代だから、せいぜい100年程度、最大見積もっても200年は無い。それ以前の各取引の場では、取引には資格が必要だった。先物市場の元祖、と云われる米相場もそうだし、ヨーロッパでも中国でも同業組合みたいなものがあったしね。「自由な」取引など行えてはいなかった。そうした取引の場では自ずと節度ある売買が必要で、それを逸脱すれば排除される。新規の参入に対しては極めて閉鎖的だ。たしか、そういうのは新自由主義者が嫌うところじゃなかった?それをゴッタに扱うのはどうよ?
通行人N
ところでシートンさんは、今の民主党政権をどう思われておられるのでしょうか?
なんかどんどん「小さな政府」に向かっているようなんですが(小泉氏も褒めてましたしw)。ま、支出カットという意味で、あの事業仕分けは悪くないですね。
道路族や農政族の抱え込んでいるところまで踏み込めるかどうかに注目です。
そして時間がたったらもう一度見直す、やりっぱなしではなくチェックする。
そこまでできるなら、私は民主党政権を支持します。……まあ、高速道路の無料化とかで、結局借金は増えそうですが……
カットするだけなら支持しません。カットした分を教育・福祉・医療へ回すなら支持しますし、それは「小さな政府」とは云わないですよね?
ちなみに、高速道路無料化には反対です。
通行人N
>外需頼みであったがゆえに、アメリカの好景気で高収益を上げただけですからええ、好景気にきちんと乗っかって景気を上向かせたんだから、そこは普通に小泉氏を評価していいのでは?
「構造改革」関係ないじゃん。
kamm
>ベーシックインカムの原資をどこに置くのか、の問題です。で、消費税を充てるというなら反対します。収入が少なかったり子沢山の家庭は、増税された消費税よりもベーシックインカムで受ける恩恵のほうが多くなるはずですよね。
それでも反対ということですが、なぜでしょうか?
貧困か貧困でないかの判断を、そんなに国に委ねたいのですか?
再分配の効果が少ないからです。
貧困かどうかの判断を行政が行わなくてどうします?何のために行政があるのか判らないじゃないですか。
通行人N
>>bogus-simotukareさん
そうですよねえ……消費税増税はもう仕方ないとしても、
環境税だの扶養控除廃止だので、庶民を狙い撃ちにして
増税するのは許せませんよね>民主党
環境税と扶養控除廃止には賛成です。理由は、環境税はディスインセンティブとしての効果があること。集めた税を環境投資に利用出来ること。
扶養控除は女性を「主婦」に縛り付けておくのに都合の良い手段として利用されてきたこと。が挙げられます。扶養控除を無くす代わりに基礎控除を増額してもいいはずですが、たぶん増税手段に用いられそうな気がしますな。
通行人N
>bogus-simotukareさん
え? あれ?
先ほどの書き込みは民主党批判じゃなかったんですか?
それはすいませんでした。勘違いしました。最近の民主党は、なんだかどんどん
日本の庶民いじめに走っているようですから……
こんな体たらくでは、やはり批判の声がどんどん巻き起こるよなあ、
と思ったのですが。所得税に加えて住民税の控除も廃止を検討
ttp://www.47news.jp/CN/200910/CN2009102701000610.html「燃費の悪い車は増税もある」…峰崎財務副大臣
ttp://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1333767.html鳩山首相「外国人の権利を守るのは日本人の義務」
ttp://hamusoku.com/archives/680525.html
どこにも庶民いじめなどはありませんけど。
にゃんだ
>「新自由主義者」は
〜
>印象づけていたえ?全く意味がわからない。
主張内容に対して反論するならわかるけど、
手前勝手に感じた「印象」がなんなの?
感情論・印象論を吐き出しておいて
>大雑把な話は無意味ってモンです。
なんて、盛大な自爆じゃなきゃなんだ?
なんだ。またバカが湧いてきたよ。手前勝手な印象だ?じゃあ、そもそもの「大きな政府」「小さな政府」「規制緩和」って叫んだのは誰で、それは何を意味していた、とオマエは感じていたんだ?
参考:鳩山政権予算 重税国家への道(FujiSankei Busiess i/Bloomberg. GLOBAL FINANCE)
http://www.business-i.jp/news/bb-page/news/200910290013a.nwc
竹中氏は、新政権の「最大の懸念の一つはマクロ経済管理がないことだ」とし、「日本経済は今、何%の成長する力を持っているのか。例えば1.5%なのか1.8%なのか、それをさらに高める必要があると思っているのかいないのか、それが分からない」と指摘。成長戦略と規制緩和を進めた場合の成長率は「2%を超えて2.5%ぐらいまでいける」とする一方、「今のままで行くと1%もないだろう」と述べた。
「規制緩和」が何を指すかも説明せず、「成長」とか云ってるヤツはいるようだけど?
竹中氏は新政権の予算編成について「1981年にミッテラン(元仏大統領)が社会主義政権を作り、経済がめちゃくちゃになり、1年たって方針転換した。そういうシナリオはあり得る」と述べた。
竹中平蔵、大きな政府、小さな政府、規制緩和、でググれば、幾らでもデタラメな印象づけを行っているケースはあるわけだよ。
じゃあとりあえず
「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」から、風俗7号営業の「景品」についての規制とか緩和したらいいんじゃないかな。つまり有価証券を認めるように。
だって「貨幣への交換価値が一切無い景品」なんてこの世にないじゃん。意味がないよ、この規制。
まあ、僕はパチンコも麻雀もやらないから何も利益がないですけど。
別にいいんじゃない?訴えれば?
ま、これでキミがおそらくはネトウヨ系のバカであることは薄々判る訳だが(パチンコは在日利権とか云いたいヤツだろ?)。
で、そういう小難しい実務レベルの話を
透明性の高いところで議論したところで、
そもそも、議論が出来ない人が9割以上を占めているのが日本って言う国なんじゃないかなー。
すぐ目の前に
>ここは私の日記に過ぎず、好き放題書いているだけ
という屁理屈で議論する能力がないことを誤魔化している人が居るぐらいだからさ。
トコトンバカだな。議論したければ吹っかけてくればいいじゃん。こちらが相手に手加減しなければならない理由がない、って話なのに。
すればいいじゃん。新自由主義になれば、キミは安泰になれるつもりなわけ?いや、無理だって。キミみたいなバカじゃ話にならない。
通行人N
いやはや、なんという見事な「小さな政治」への転換……【事業仕分け】廃止、削減の嵐に業界悲鳴 景気に大打撃
ttp://sankei.jp.msn.com/economy/business/091118/biz0911182110036-n1.htm基本的に小さな政府支持派の僕でさえ、軽く引くほどですw
こういうところで引用するのに“民主党さんの思うとおりにはさせないぜ”の産経を引くのってどうよ?
けれど、日本の構造転換のためには必要な、「痛みの伴う改革」なのかもしれません。
そう思って、ここは我慢のしどころと見るべきなのでしょう。
オレはそうは思わんね。鳩ぽっぽ自身には期待しないが、一応は「コンクリートから人へ」のスローガンは支持出来る。それが、実現出来るかは自分たちの意見表明に掛かっているだろう。
正直、土建屋が潰れてもオレは心は痛まない。が、彼らが新しい産業の担い手となるなら、それには手を貸すべきだろう。
つまり、予算を注ぎ込むべき方向を示しているかどうか検証することが大事で、「我慢」することなどじゃないな。
あとは景気回復。とにかくそこです。
外国人参政権とか高速道路無料化とかCO2削減とか
外国へのばら撒き政策とか、そんなものは棚上げにして、
とにかく景気回復だけを目指してほしいものです。「日本は、世界のATMになる」…日本政府の4500億円アフガン支援で、米識者
ttp://newtou.info/entry/2310/
高速道路無料化には反対だが、他には賛成。特に、温暖化対策にはガンガン注ぎ込むべきだね。原子力は無用だが。
たたら
事業仕分けなんぞ、ごっこ遊びもいいところなんですが。。。
大半が、単年度予算で切られても仕方ないと思えるごく一部の事業を政治家先生に仕分けしていただいたに過ぎません。
どう考えても政治家の、我々はがんばってますよっていうポーズなんですが。。。
ま、確かに事業仕分けされていない事業は幾らもある訳で、そのへんは不透明ではありますな。財務省が出張ってきているようだし、だいたい、仕切り役の「構想日本」って何だ?あれは。
が、仕分け内容を見る限り、それほどポーズでは無いようです。
まぁ、来年度以降、国家戦略局が国家運営の方針を示してからが本番でしょう。それまではチミチミしたものになるのは避けられないでしょうね。
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とりあえず、このへんはおしまい。珍しく予告です。
次のエントリーは「自滅する地方 静岡市篇」となります。 ではまた。
*1:ピラミッドを探る (教養選書 57)が面白いのでオススメ