シートン俗物記

非才無能の俗物オッサンが適当なことを書きます

日本の財政と将来を改善するたった一つの冴えたやり方

ギリシャに端を発するユーロ危機の中で、日本の国債が問題になっているようですね。いわく、

「しかし現実は、経営者の勘が正しいことを示している。公的債務残高のGDP比率が大きく高まり、将来的な債務返済の可能性が低下した状態を「財政破綻」と呼ぶとすれば、日本はそれに着実に近づいている。 」

財政破綻への臨界点
http://www.asahi.com/business/topics/column/TKY201003260541.html


特にギリシャの問題が取り沙汰されるにつれ、日本と比較する話をよく見掛けます。
確かに恐ろしい話であります。しかし、極めて簡単な対処法があるんですよ。


それは、今、債務不履行を宣言すること。
考えてみてください。もともとこんな債務、まともに返せるはずもありません。私の知る限り、これほどの債務を真っ当に返済した事例は無かったはずです。莫大な債務を抱えた場合に打つ手は「破産宣告」と相場が決まっています。いつなるか、の問題でしかありません。であれば、今、債務不履行するのが一番いいタイミングなのです。
なぜか?
債務不履行した場合、一番のリスクは、その後の借り入れの金利が上がってしまうことです。この場合、財政を再建しようにも再び制約が大きくなります。
しかし、ちょうど現在ならその怖れはありません。日本がデフォルトを掛ければ、間違いなくヨーロッパに飛び火してギリシャ、スペイン、ポルトガルアイルランドアイスランド、場合によってはイギリスや東欧諸国まで連鎖的に破綻します。みんな仲良く破産兄弟。つまり、金利が上がる状況は無くなります。ま、それどころじゃなくなるでしょうが。


経済に大ダメージ?でも、いい話もあるんですよ。
皆さん、高齢者が厚遇されている、若者が割を食っている、って話が好きでしょ?日本の国債の95%までは日本国内で消化されており、その多くが金融資産、つまり高齢者の保有財産なんですよ。それが紙切れになって、将来にツケを残さない。高齢者の食い逃げ、が嫌いな若い人には朗報です。
将来の糧が失われて絶望する高齢者も多数にのぼるでしょう。それだけ若者への負担も減ります。
赤木さんが丸山真男をぶん殴る必要さえないのです。
失うものがない若者にとっては、債務不履行は不利になりません。


それどころか、日本円の為替相場が大きく下がりますから、輸出産業は大きく好転します。売る相手がいるかは判りませんが、それはヨーロッパ金融危機が進んだ場合でも同じです。だったら円安に持って行く方が有利というものでしょう。
輸入品は値上がりしますし、海外旅行は厳しくなりますが、皆さんどちらもあまり関係無いでしょ?


さらに新自由主義者にとっても朗報です。
債務不履行した場合、IMF(国際通貨基金)がしゃしゃり出てきます。で、IMFがその国に押しつける政策というのは、


ステップ1 民営化(何でもかんでも民営化)
ステップ2 資本市場の自由化
ステップ3 価格上昇(民営化された公共サービスの価格上昇)
ステップ4 自由貿易


つまり、小泉政権が行いたくて仕方なかった、そして「みんなの党」などが行おうとしている政策を進めろ、と言ってくるわけです。一旦、IMFによる「支援措置」が行われれば、ギリシャで起きている事態のように拒否することはまず出来ません。
郵政民営化が後退する〜とか喚いている人は、是非、債務不履行を推し進めてIMFによる支援を願うべきです。あなた方の大好きなネオリベワールド、「小さい政府」が現実化しますから。


さあ、みんな声を揃えて「レッツ、デフォルト!!」


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