民営化しない葬儀
中曽根”大勲位”康弘の葬儀を”国葬”として盛大に行うそうです。
中曽根氏の葬儀に9千万円 政府が閣議決定、予備費から支出
政府は25日の閣議で、内閣と自民党による故中曽根康弘元首相の合同葬の経費として約9600万円を計上することを決定した。令和2年度一般会計予備費から支出する。合同葬は10月17日午後2時から東京・高輪のグランドプリンスホテル新高輪で実施される。
https://www.sankei.com/politics/news/200925/plt2009250013-n1.html
でも、中曽根って、レーガン、サッチャーと共に80年代の”新自由主義”、”なんでもかんでも民営化*1”、”小さな政府”の権化だったのですけど。
中曽根元首相死去で改めて考えたい、国鉄民営化の意義と限界
11月29日、中曽根康弘元首相が101歳で亡くなった。1982年から87年まで憲政史上7位の長期政権を築いた中曽根氏は、「戦後政治の総決算」をスローガンに、現在につながるタカ派・新自由主義路線の基礎を作った人物であるが、一般的には日本国有鉄道、日本電信電話公社、日本専売公社の民営化など行政改革を推進したイメージが強いだろう。
https://diamond.jp/articles/-/222752
1980年代以降の行政改革の経緯について
わが国では戦後驚異的に経済復興が進められるが、1973年に高度成長は終わり、1980年代になると財政危機に陥ることになる。そこで政府は80年代以降、財政危機が起きると園危機的状況を打開しようとさまざまな政策を打ち出した。ここでは80年代の日本における行政改革についてそれぞれの背景や主な政策をふまえて考えたい。
1980年代前半、中曽根内閣は「増税なき財政再建」を基本方針とする行財政改革を推し進めた。いわゆる三大公社=日本国有鉄道・日本電信電話公社・日本専売業者の民営化がされたほか、さまざまな民活事業が打ち出されたのである。また国民の負担を軽減する手続きの簡素化・有効期限の延長などのほか、情報・通信とトラック輸送事業の規制緩和にも目立った動きがあった。その結果、一時的に刻の財政状況は改善されたが、1990年代の布教によって再び財政状況が悪化する中で問題となる行政サービスの民営化が改めてクローズアップされた。
バブル崩壊後の1990年代の各政権は90年代前半では、宮崎政権の「資産倍増計画」に代表されるように景気回復策に重点を置いてきた結果、景気そのものは低空飛行ながらも持ち直しの圭灰を見せつつ今日ほど深刻な状態ではなかった。変化を見せたのは第二次橋本内閣による橋本行政である。経済化区画を中心に、「経済・財政・金利システム・社会保障・行政および教育」の6大改革が行われた。経済構造改悪のために行われた規制緩和は、大企業は助かるが大多数の国民にとっては負担が大きいものとなった。1994年から小才依存度が急激に高まり、1996年には多少の経済回復も見られたから、橋本内閣は消費税を5パーセントに引き上げるなど`火だるま`になって改革に従事した。
https://www.happycampus.co.jp/docs/983431251601@hc06/7478/
レーガンは盛大な葬儀が営まれましたけど、サッチャーがくたばる頃にはイギリスでも新自由主義に対する嫌悪感は強くなってましたからね、強い批判がありました。
歯に衣着せぬ監督は、発作後、昨日亡くなった元首相の話題について、彼の思いを忌憚なく語った。
“マーガレット・サッチャーは、現代で最も不和を生じさせ、最も破壊的な首相だった”と彼は言った。
“大量失業、工場閉鎖、地域社会の破壊、それが彼女の遺産だ。彼女は戦士だったが、彼女の敵はイギリスの労働者階級だった。
“彼女の勝利は労働党と多くの労働組合の政治的に腐敗した指導者に助けられた。我々の今日の混乱状態は、彼女が始めた政策のおかげだ。
“他の首相達、特にトニー・ブレアは、彼女と同じ道を歩んだ。彼女が猿回しオルガン弾きで、彼は猿だった。
“彼女が、マンデラをテロリストと呼び、拷問者で殺人鬼のピノチェットとお茶を飲んだことを思い出そう。
一体どうして彼女を称賛する必要があるだろう? 彼女の葬儀は民営化しよう。競争入札にして、一番安い応札者に決めよう。彼女はそれをこそ望んだろう。”長年のサッチャーの論敵、ローチの意見は驚くべきものではなく、セント・ポール大聖堂で行なわれる、サッチャー女性男爵の葬儀は800万ポンドかかると予想されており、1965年のウィンストン・チャーチル卿の死以来最大の葬儀となるという発表を受けたものだ
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2013/04/post-68b3.html
サッチャーがくたばった時、新自由主義による犠牲を払った人々は「鐘を鳴らせ!悪い魔女は死んだ」を使って、その死を祝いました。
反サッチャーの歌大ヒット 「魔女は死んだ」英で
【共同】サッチャー元英首相が8日に死去してから、サッチャー氏の政治路線に反対する人々が死去を祝う歌として使っている「鐘を鳴らせ!悪い魔女は死んだ」が、英国の音楽ヒットチャートで急上昇している。
日本でも、ケン・ローチの言葉に倣って、中曽根の葬儀を民営化しろ!と云いましょう。
まあ、度々触れている事ではありますが、新自由主義者、竹中平蔵が典型例ですが、の述べる民営化(≒小さい政府)の本当の目的は、公共財の私物化、でしかありません。
葬儀1つ取っても、それが垣間見えるわけですね。
”自助”を最初に言い出す首相にしても、葬儀くらい自分たちの金でやれ、とは言わないのでした。
では。
*1:日本では民営化、と呼びますが、正確に言えば私物化です